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「発表」→「発信」にチャレンジ!

8月9日(金)に名古屋でALLけテぶれFestaが行われました。
とにかく、
人に出会い
考え方に出合い
学びに学んだ一日となりました
けテぶれF.Cでインプットした
今までの学びを
一度、アウトプットしてみようと考え、
ポスターセッションで発表をさせていただきました


お昼にあったポスターセッションのアピールタイムで
「体育が苦手な人~?」と質問し、
「体育の学習カードを白紙にするといいよ~」
しゃべっていた人が私です

開催後のX上で見た「発信せよ!」の言葉に感化され、
ポスターセッションでの発表をnoteにまとめ、発信してみることにしました
初noteです

当日は、15分×4回
同じ話をさせていただきました。
相手の反応を見て話す内容を調整していきました
それぞれの発表の最後に
話を聞いてくだざった方に付箋を渡し、
発表を聞いて感じたことを書いていただきました
その中にあった質問に対する答えも入れてつつ、
今回まとめてみたつもりです。

「文章にまとめることは本当に大変だ」

これは、実際にnoteにまとめてみて分かったこと。
いつもさらっと見ていたnote…
書くという行為の難しさを実感しました
そして、
そのありがたみを改めて理解することができました
すべてのnote先輩方の発信に敬意を込めて
発信させていただきます

体育を行う一教員の個人的な考えです!

体育の授業をするにあたって
「体育って負担…」という声を聞きます
私は体育を学校で行う可能生を信じているので
子どもだけでなく、そこで関わる大人も
苦しい思いをしてほしくないと考えています
今回は、体育で「できるようにしなくちゃ」と
肩に力が入っている方へ
もう少し肩の力を抜いて
子どもと授業を楽しみながら、
授業をしてほしいなと
いう思いを込めて
形にしてみました

必ずしも、このようにするこたが
ベストとは考えておらず、
体育の一つの考え方として、
「こんなの、どう?」と提案している気持ちで
まとめました

このnoteが体育に関わる方の何かに
役に立つことを願っています


☆ 体育を「豊か」にする方法と考え方

体育の時間に子どもが感じることは、そもそも「豊か」であるはず

➊ 学習カードを白紙にする

私の主張は、これだけです。
難しいことはありません。
体育で使用している学習カードを
日付と枠だけのものにするだけです。
1分もあれば、作れます。

基本は、「日付」と「書くところ」があれば○ 
※ ベースボール型ゲームの例 「チームの雰囲気」欄を付け加えました

❷ 子どもの体育の価値観を白紙にする

❷ー1 「プ体観」を白紙にする

体育が学習カードの常連ワードが
「動き(技)のポイント」「よかったところ」…欄です
先生が書いてほしい(知りたい)ことが透けて見えます…
ずっとこのような学習カードを使っている子どもは

体育を動き(技)のポイントを見付ける学習
→ポイントを探さないと…
→→ポイントが分からないとダメなのか…泣

体育をよかったことを見付ける学習
→よかったことを見付けなきゃいけない学習
→→よかったことしか認められないのかな…辛

と極端におおげさに書きました…
あくまで例です…

ただし、
このような「プラスなことしか書くことができない」のが体育という価値観
(以下、「プ体観」と長いから名付けます…)
が子ども達に充満している体育はどこか薄暗い、嘘くさい…
ように見えてしまう…だから、一度、白紙にするのです

まず、プラスな感情もマイナスな感情もしっかり受け止め
「次、どうしようか」と
みんなが楽しい体育を目指す中に
体育の学びはあると考えています

❷ー2 体育で育む「学びに向かう力、人間性等」とは

体育の「学びに向かう力、人間性等」の内容は大きく以下の5つ
「愛好的態度」「公正・協力」「責任・参画」「共生」「健康・安全」
指導案を目標にもちゃんと記述されていることが多いです
「動きのポイントが分かる」というのは、結果の一つであり、
その過程に、5つ項目の内容にチャレンジできるよう、
学習環境を考えることが先生には求められていますし、
5つの内容について先生も子どもも理解することが大切だと考えています

❷ー3 体育の価値観を「白紙」にする語り

子どもの価値観を白紙に戻すこと、こそが大切なんです
いくら学習カードが白紙になっていても
子どもの価値観が白紙になっていなければ、
(プ体観をリセット!)
どうにもなりません!
そこで、必要なのが先生の語り
そのために、4月の出会いから
体育で「学習カードには、感じたことをなんでもいいから書いて~」
お願いをし続けていきます
「なんでも」と言ったからには
なんでも○にします
「暑い(から嫌だ)」「つかれた」「痛い」…
といったマイナスな言葉が学習カードに並ぶこともあります
体育の時間に子どもが感じたことなんだから
「そうだね」って(時に、笑顔で。時に、真顔で)
ぜ~んぶ、共感してあげればいいんです
その先生の言葉と態度がとっても大切だと
私は思っています

❸ 「パッピーくん」を使う

ぱっと見てハッピーかどうか分かる座標軸くん
略して、「パッピーくん」を
拡大印刷し、養生シートに貼り付けたものを
私は体育で使っています

ぱっと見てハッピーかどうか分かる座標軸くん

❸ー1 心マトリクスとパッピーくん

ハッピーくん完成の大切な最後のピース
それが、このポストです!(私が発見したのは最近ですが…)

この【両極が一致する】という言葉
最高でした
最高すぎました
がつんと頭をやられました
強すぎです…
体育における
子どもの心の動きとその影響を
ものすごーく端的に表している
と思います
この心マトリクスの考え方を
私自身にがっつり取り入れました

そして、完成したパッピーくんを活用して
体育がもつ価値をじんわり伝えていき、
同じ言葉で話せる仲間を増やしていきました

1学期の終わり行ったベースボールゲームでは、
自分(チーム)がどのような状況にあるのか
パッピーくんを使いながら、
話し合う子どもの姿が見られました
共通言語、強し
これも「心マトリクス」の考え方だと思います

❸ー2 心マトリクスとハッピーくんの違い

一言でいうと、
その運動固有の面白さについて考えているか?
という軸を入れ込んだところです。

パッピーくんの使うときに私が考えていること(タグラグビー版)

運動固有の面白さとは?
例えば、一言でいってみようとすると
 器械運動系→回転
 陸上運動系→競走(競争)
 ボール運動系→攻防

とこんな感じ。

なんなら、運動特有の面白さが
体育ならではの学び
私はそう考えている
だから、
その部分を軸として
どうしても入れたかった

❸ー3 横軸「ピカピカ⇔ヤミヤミ」

パッピーくんの横軸は
「安心して学べますか?」軸(「遊べてますか」軸)
できている状況→ピカピカ
できていない状況→ヤミヤミ
とした。(「公正・協力」「責任・参画」「健康・安全」などと関わる)

「友達と楽しめた」「応援してくれた」「ルールを守ってくれた」
「けんかがなかった」「準備を手伝ってくれた」…
このような子どもの言葉は、ピカピカにつながりがち
逆に
「友達に腹が立った」「悪口を言われた」「自分勝手な人が…」
「けんかばかり」たまーに「暑すぎる」…
このような子どもの言葉は、ヤミヤミにつながりがち

ピカピカがすぎるとまぶしすぎて見えなくなり、
友達のヤミヤミを引き出すことがある

安心するこたが大事!に考えが傾きすぎると、
ダラダラしていき、運動をやめましょう!となってしまう
まさに、【両極は一致する】なのです!

❸ー4 縦軸「メラメラ⇔ヒエヒエ」

パッピーくんの縦軸は
「運動の面白さが味わえていますか?」軸(「学べてますか」軸)
できている状況→メラメラ
できていない状況→ヒエヒエ
とした。(「愛好的態度」「共生」などと関わる)

「○○するとよい」「勝つためには…」
「いい勝負をするためには△△」…
このような子どもの言葉は、メラメラにつながりがち
逆に
「よく分からない」「ボールが触れない」「いつも負ける」
「どうでもいいや」たまーに「本当の白紙」…
このような子どもの言葉は、ヒエヒエにつながりがち
(ヒエヒエはあまり言葉にならないので、見取って声を掛けてあげたいです…)

メラメラがすぎると周りが焦げてしまい、
友達のヒエヒエを引き出すことがある

体育であることを忘れ、熱くなりすぎると、
周囲はついていけず、なんか楽しくない…となってしまう
こちらも、【両極は一致する】なのです!

❹ パッピーくんを使った授業 how to

学習カードを白紙にし、
パッピーくんを用意し、
「なんでも書いていいよ~」(子どもを白紙に)
と、準備は○です

授業スタート
私は
パッピーくんの視点をもって
子ども達の様子をとにかく見ます

そして、
ピカピカな行動が見られたら
「こういうのがピカピカ」
と一緒に確認していくのです
そして、
「ナイス!ピカピカ」とその言葉を使って
認めていきます。
基本的に
これだけです。

子どもとピカとは?メラとは?を
確認しているうちに
共通言語になっていきます
そして、
その言葉を子どもが使うようになっていきます

❺ 学習カードが白紙だからこそ、見える子どもの姿

何を書いてもいい白紙の学習カードは
その子が感じている(もっている)体育の価値を
明らかにしてくれます
・みんなと仲良くすることに価値を感じている子
 →「友達と楽しくできた(できなかった)」と横軸について記述
・勝つことに(勝敗)価値を感じている子
 →「○回勝つことができた(できなかった)」と縦軸について記述
といった具合です
その記述を踏まえ、子どもの様子を見ます

1学期に行った
「ベースボール型ゲーム」においては
自分とチームの状況と考え
パッピーくん上に印をつけるようにしました
目指したいのは

メラピカ→作戦も考えられ、失敗も受け止めてくれる
とても学習(攻防を工夫すること)に集中できる状況

チームの雰囲気がよくないときは
メラヤミ→勝負にこだわりたいが、仲間がついてこない…
ピカヒエ→勝敗なんてどうでもいいから…
ヤミヒエ→はやく終わらないかな…
のいった感じであったかなと思います

体育の時間
パッピーくん上の
子どもの現在位置は、
1秒ごとに変わるといっても
過言ではありません…

まずは、ピカピカ方向に
そして、メラメラ方向に
学級の雰囲気が変わっていくよう
仕向けていけるとよいなと思います

❻ 先生の授業改善に生かす

学習カードに記述された子どもの思いは
授業改善のポイントにもなります

「嫌な言葉を言われた」「ずるをされる」などの記述が多い場合は
ピカの価値について
授業の始めに語りを入れたり、
ピカな行動に注目できるようにしたり…
子どもの様子をよく見て、行動します。

また、メラのことが出てこない場合は
取り組ませている運動が運動の面白さが味わえるものになっているのか
学習方法について再度、考えてみてもよいかもしれません

➐ パッピーくんを使うことで生まれたこと

【体育】
・「分かる」「できる」以外の価値についてもしっかり語れる
・つかう言葉がやわらくなることで、大きなトラブルが減る
 「○○が嫌だ」→「ヤミヤミになったわ」
 「つまらない」→「ヒエヒエになった」  
 同じことを言っているはずなのに
 ヤミヤミ・ヒエヒエという言葉だと話し合いができるようになる

【体育以外の場面】
・掃除の振り返りで「メラメラ過ぎ~」みたいな声
・自分の考え方の志向が分かる

心マトリクスのもつ共通言語化の効果がでているなぁと思います
この辺りは、2学期以降も分析することが必要だと考えています

❽ 捉え方を少し変える

体育の捉え方

体育は、自分のことが分かっていく時間とする

子どもの捉え方

子どもは、体育の価値をすでにもっている存在とする

学習カードの捉え方

学習カードの記述は、子どもがもっている価値の一部が表出したものとする

先生の捉え方

先生は、すでに子どもがもっている価値を掘り起こし、分かち合う機会をつくる存在とする

これぐらいの捉え方で
体育をしてみませんか?
本当に体育が「豊か」だと感じられると思います
子どもが体育で学ぶ価値を
すでにいくつかもっているんだなと気付けるかもしれません

❾ 作文「わたしと体育」

国語の説明文の学習を生かし、
「わたしと体育」というテーマで
作文を書く活動を設定しました
行い方は、
わたしにとって体育とは?Q
学習カードの記述からN
組み立ては国語でK
文章にしてS
な感じです

以下、子どものQの答え(読みやすくしてあります)
実に「豊か」です

わたしにとって体育は「楽しむを学ぶ勉強」
わたしにとって体育は「結果を出す教科」
わたしにとって体育は「がんばれる勉強」
わたしにとって体育は「自分と向き合うことができる勉強」
わたしにとって体育は「楽しく、努力できる勉強」
わたしにとって体育は「体を鍛えながら、楽しく友達関係をつくること」
わたしにとって体育は「心と体」を育てる勉強
わたしにとって体育は
「友達と仲良くできて、心も体もあったくなれる不思議な授業」
                          
などなど

同じように体育を受けていても
感じていることがここまで違うとは…
こんな教科は、他にない!
だから、体育は面白い!
と思ってもらえたらうれしいかも…

それぞれが感じている価値を
先生が掘り起こし
共有することに力を注ぐことで
体育の学びは
十分確保できると
作文を読んで
思ってしまう私がそこにいました

もちろん、「心マトリクス」を活用しても
同じような効果は得られるだろうと思います
子どもの実態や先生の取組に合わせることが
大切だと思います

ここまで書いた内容は、
このような実態になったのはという話です(小4・5年)

❿ noteを書いてみてふと思ったこと

いただいた付箋(一部)は、宝物です。本当にありがとうございました!

noteを書くにあたって
発表で使ったスケッチブックを見返したり、
あの日のことを思い出したり…
時間がかかってしまいました
その中で
ふと、会場や懇親会でのやりとりを思い出しました。
かなり真剣に私の話を聞いてくださる方もいました
刺さる人には、刺さる実践だったなのかな笑
会場で話をしている最中に
葛原先生が近付いてきて
笑顔でお菓子を手渡してくれたことは
忘れられない夏の思い出となりました

ALLけテぶれFestaでの学びと
けテぶれF.Cでの学びを
2学期からに生かせるよう
準備を進めていきます

アウトプットして、頭の容量が増えた感じがします

ここまで、読んでいただき、本当にありがとうございました!


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