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傷病手当金で休職することは療養になるのか

前職に在籍していた際、
2017年4,5月、2017年9月~退職する2018年2月まで、
うつ病、適応障害に陥り、会社を休職していたことがあります。
そのときの生活資金として、傷病手当金を使っていました。
(その後、そのまま退職し、傷病手当金を継続給付してもらっていました。)

そのときのことを振り返ってみます。
「傷病手当金で給料の2/3保証してもらえるなんてうらやましい」「傷病手当金を1年半もらえるんだからしっかり考えて」「旅行行って来たらいいんじゃない」と言われていたのですが、そんな気分にはなれなかったです。
傷病手当金はありがたい存在でしたが、療養にはもの足りなかったのが本音です。

給料の2/3もらえるけど…


傷病手当金の詳細な説明は省きますが、様々な手続きを経て、給料の約2/3を、1年半もらうことができるものです。
しかしながら、このお金を丸々使えるわけではありません。
通常なら給料から天引きされているお金を、会社に払わないといけないのです。
健康保険料、介護保険料(40歳以上)、厚生年金保険料、住民税です。
(所得税、雇用保険料は、働いていないので、払う必要はありません。)
これを払わないと、傷病手当金は貰えないようになっているのです。

意外と使えるお金はないのです。

収入が2/3に減ってしまう…

休職が決まった時に、まず考えたのは「お金」をどうしようです。
「給料の2/3を保証してくれる」というより、「収入が2/3に減ってしまう」という感覚のほうが強かったです。

とにかく、支出を抑えることを考えました。
ひとまず、毎月の奨学金の返済1.7万円は、猶予の手続きをしました。保険も、解約しました。使用頻度の少ないサービスの解約なども。
クレジットカード、ポイントカードを見直しました。

いろいろと手続きや解約をするのに、躊躇があったし、悲しくもなりました。かれこれ数か月はかかりました。
結果的に、支出について見直すきっかけにはなったので、良かったことではあります。

しかし、支出を抑えることには限界があります。

支出を抑えるのは限界がある

支出を抑えるのに、一番効果的なのは家にこもっていることです。
しかし、ずっと家にいるのは、精神的にやられます。
ある程度、外に出ないと、やっていけません。

働いていたときは、定期代は会社から出るし、席で仕事をしていれば時間は過ぎます。そのため、昼食代だけあれば、一日を過ごすことができます。

しかし、休職中はそうはいきません。
私の地元には、きれいな図書館も、カフェも、通院先もありません。
そのため、数駅先の街に出ないといけないのです。

定期代が出ないので、どこか出かけるにも交通費がかかります。
カフェで時間をつぶしていたらお金がかかります。カフェは、考え事をするのにいい環境ですので、必要です。

節約のため、弁当作りも考えたのですが、食べる場所が外にはなく、また作ること自体がストレスなので、取りやめました。

私は、千葉県住まいなのですが、友人は都内に居ることが多く、会いに行くたびに、交通費がかかります。
イベントやネットのコンテンツを使って、楽しみたいと思っていても、お金の問題で断念したりもしました。
また、カウンセリングなどの保険のきかない診療を躊躇してしまいました。

お金を使ったほうが療養になるけど、それができないことにもどかしさを感じていました。
毎日、会計アプリとのにらめっこでした。

生活の質を落とすことは、精神的に相当くることは分かりました。

副業ができない

傷病手当金だけでは足りないので、近所で、短時間でもいいから働いて、収入の足しにしたかったです。
それがリハビリにもなりますし。

しかしながら、
傷病手当金は、病気で働けないことを前提にしてもらっているお金なので、
少しでも働くと、働けるとみなされて、打ち切りになる可能性があります。

また、会社を、病気で働けないことを前提として休んでいるため、副業は許してくれません。

よって、傷病手当金のみで生きていくしかないのです。

休職中に受けられる支援サービスがほとんどない

自分のキャリアを見直したり、働くことに自信をつけたいと思いました。
しかし、自分一人ではできそうになかったので、支援機関を頼ろうと思いました。
ジョブカフェ、就労移行支援事業所、若者サポートステーション、障害者職業センターなど、いろんなところを訪問しました。

休職中に受けられる支援サービスはほとんどないということが分かりました。
若者サポートステーションに行ったときの担当者に言われたことです。
「学生は学校がサポートする。会社員は会社がサポートする。無職になって、初めて、私たちのような人が、サポートできる。だから、今のあなたをサポートはできない。」

また、就労移行支援事業所も、休職中の人を受け入れるかどうかは地域の判断によるらしいですし。

幸いにも、2ヶ月弱の就労支援プログラムを受講をできることになり、それが自分のキャリアを見直し、働くことへの自信の第一歩になりました。

ただ、「もう少し、時間が欲しい。適切な支援を受けるのに、会社に在職しているのは支障がある。退職して、しっかりと支援を受けよう。」
そう思い、(休職期間満了ということもあり、)会社を辞めました。

退職してからのほうが、豊かに暮らせる


退職してからは、就労移行支援事業所に通所をすることにしました。
そこでのプログラムは、自分を見直し、自信をつけることができました。

事業所への通所に地域から交通費補助が出たり、事業所から昼食が出たりで、金銭的にありがたかったです。
また、国民健康保険料の分納(10回払いが12回払いになる)、国民年金保険料の免除や猶予(免除のハードルは高いけど)の手続きができるのはありがたいです。

結果、金銭的にも、精神的にも、休職中よりは豊かな日々を過ごすことができました。


「傷病手当金で休職することは療養になるのか」


うーん。
貯金がある人とか、もともとの収入が高く、収入が2/3になっても平気な人なら、なんとかなると思います。人によっては、きつい部分があります。
退職してからのほうが療養になることもあります。

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