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共著を2冊出しました。それぞれの中身と狙い
2021年9月に、経営コンサルタントで行政書士の横須賀輝尚さんとの共著『士業のためのデジタル遺品業務入門』を、2021年10月に日本デジタル終活協会代表で弁護士・公認会計士の伊勢田篤史さんとの共著『デジタル遺品の探しかた・しまいかた、残しかた+隠しかた』を刊行しました。
どちらもデジタル遺品との向き合い方=デジタル終活の方法を伝える本になります。どんな本なのか説明させてもらいますね。
なんで「デジタル遺品」はよく分からなくて、なんだか怖いのだろう?
今月も20日が近づいてきたので、「プロのためのデジタル終活セミナー 無料版」の告知を込めつつ、デジタル遺品の解説をさせてもらいますね。
デジタル遺品は単なるデジタルの遺品だ 私がデジタル遺品を調べるようになったのは2010年頃でした。その頃はまだ「デジタル遺品」という言葉も概念も自分のなかになく、「自分が死んだらブログはどうなるんだろう?」や「オンラインの契約は運営元が死亡を察知して止めてくれ
僕らは「デジタル最古」を味わう時代に生きている
自分の学生時代はインターネット黎明期だった。あまりITやパソコンに詳しくなかった自分は、当時の記録がデジタルでほとんど残っていない。デジタルで表示できる生データと、アナログで残る最古の記録に何年もの開きがある。それって案外貴重なことなのかもしれない。
デジタル写真と動画はZOOM呑みの肴に最高 週末に旧友と何度かZOOM呑みをして気づいたのは、対面で呑むときよりも思い出で盛り上がりやすいという
日本語ワープロ専用機もデジタル遺品に入る?
スマホやパソコンはデジタル終活のなかでも重要な位置を占めるし、デジタル遺品の一種ともみなされる。では、故人が残した日本語ワープロもデジタル遺品に入るのだろうか? いや、そもそも入れる必要があるのだろうか?
折り畳みケータイは遺品化しなくなるかもしれない 朝、ポストに届いた新聞を取りにいくと、なかに「折り畳みケータイご利用の皆様へ 3Gサービス終了します」と警告色で描かれたチラシが入っていた。
故人のLINEがある日突然他人のものになる怪奇
故人のスマホを保管し、LINEページを大切にしている人の話をたまに聞く。二度と手に入らない形見ではあるけれど、それは非常に不安定な状態で残っていること、利用規約から外れた向き合い方であることは念頭においたほうがいい。
亡き妻のスマホのLINEがある日突然リニューアル 亡くなった人のブログやSNSアカウントの追跡調査をしていると、まれに次のような日記に出合うことがある。
昨日、妻のスマホを開い
視力の弱った母のスマホに便利なアプリを入れていて思ったこと
シニアが「スマホを持ちたい」「機種変したい」といったらシニア向けスマホが候補に浮かぶ。けれど、実母とのやりとりから、シニア向けスマホが必ずしもシニアに向いているとは限らないと思うようになった。「シニア向け」について考えてみたい。
フリーランス向けって案外フリーランス向けじゃない 最近はフリーランサーに向けたサービスやサポートが充実してきているようで、新聞をめくっていると「フリーランスのための保
誰でも即使えるスマホのスペアキーをつくってみる
デジタル遺品を調べる難しさは、故人のスマホのパスワードが分かるか否かで雲泥の差が出る。元気なうちは安全性を保って、いざというときは家族に伝わるようなしかけはできないものか…。いろいろ試していて、2019年の春に答えが見つかった気がした。
謎感のあるデジタル遺品は見える化するのが一番 目で見えないものや捉えにくいものがはっきりとした形になると何かと便利だ。「見える化」といえばトヨタ自動車の生産現
ご冥福、ご愁傷様、R.I.P.・・・・・・野暮を寄せ付けないネットでの弔意の伝え方
公の場で弔意を伝える機会はインターネットが普及するまでそうそうなかった。SNSやニュース記事のコメント欄で気軽に感想を「公示」できるようになった現代は、世界人類・七十億総弔意時代と呼べなくもない。すると当然、表現の細部にツッコミを入れる声が増えてくるわけで…。
「ご冥福をお祈りします」に目を光らせる半可通 Googleの検索ボックスに「ご冥福」と入れて半角スペースを入力すると、関連ワードとして
デジタル遺品にみる、物質の処分が不要という奇跡
立つ鳥跡を濁さずとはいうけれど、人は死ぬときいろいろな物体を残していく。身体も持ち物も物体である限りは後片付けが必要だ。けれど、デジタルデータの遺品は物質としての処分は必要がない。その特性がどんな効果を生むのか思索した。
「負動産」や「墓じまい」はライフスタイルの変化で生まれた 葬祭業の現在の管轄省は経済産業省だが、半世紀前までは厚生省(現・厚生労働省)だった。かつてはサービス業としての側面よ
SNSのアカウント削除を「ネット自殺」と呼ぶ人たち
「デジタルデトックス」や「デジタル断捨離」なんて言葉も聞かれるけれど、海外ではその類義語として「デジタル自殺」という表現を使う例は10年前からちらほらみられる。ネット上の「死」の定義について考えてみた。
蘭伊で誕生した「ネット自殺」の装置 偶然だろうか。10年前、2009年に欧州で似たコンセプトの“自殺サイト”が2つ立ち上がった。
ひとつはオランダに拠点を置く「WEB2.0 suicide
19年暮れのTwitter休眠アカウント騒動で思う。人の生死はネット上で誰が特定するのだろう?
無料ホームページの時代から、利用規約に「一定期間アクセスのないアカウントは抹消します」と利用規約に明記しているサービスはいくつもあった。けれど、実際の抹消したケースは案外少ないのはなぜだろう? 米Twitterの騒動をベースに、そのあたりのことを考えてみた。
Twitter休眠アカウント騒動を忘れない 2019年11月末、米Twitterが休眠アカウントを抹消すると発表し、世界中から猛反発を食
ネットが自分なりの死生観が語れないほど窮屈になったら嫌だなという懸念
インターネットではここ10年くらい「放置」から「干渉」の流れが続いている印象がある。2020年6月時点でもそう感じるけれど、コラムのバックナンバーを整理していて、3年前もいまと同じようなことを懸念していたことを思い出した。
宗教不問で患者と寄り添う臨床チャプレン 終末期医療の現場で患者に寄り添う宗教者のことを臨床チャプレンという。キリスト教圏では一般化しており、修道服を着た人が病院内を歩く姿は
インターネットでの死の確認と「安全棺」の仕組み
死んでいないのに周りに気づかれず、そのまま埋葬されるなんてまっぴらごめんだ。そう考えた近世の人は「安全棺」を生み出した。いまはネット上でも生きたまま死亡宣告されてしまう可能性がある。「私は死んでいない!」と叫べる仕組みについて考えてみたい。
生きて埋められる恐怖を解消する「安全棺」 安全棺(Safety coffin)という棺がある。18世紀末期から19世紀にかけてのヨーロッパで流行したもので