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Progress Times

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株式会社ProgressのCEO 秦有樹とCFO 清水裕矢がそれぞれの立場・視点から、経営やマーケティング、財務経理等についての考え方や問題提起をいたします。 https://w…
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語学習得と恋愛

文部科学省が対外発信力改善のため、「学校英語教育の底上げ」「教員採用・研修の改善」などを掲げたアクションプランを公表した。 乱暴にまとめると以下の通り。 結構なことである。議論を交わすためには相手の言語を習得したほうがよい。単語、文法以外に比重を置くようになった学校や指導内容に変わってきたのも良いことではある。でも現行の教師にできるのか?金融教育にしろ、「活きた」英語にしろ、教える側に教員免許必須である必要は今の時代に合っているのだろうか。 ピロートーク 閑話休題。 ピ

XAM [ムダな会議撲滅]

私は会議が嫌いだ。 厳密に言うと「アジェンダが事前に共有されない会議」が嫌いだ。 会議に入るまで何を議題にして、どこが着地点かが想定されていない会議ほどムダな時間を過ごすものはない。 事前に議題と目的が明確なら、それぞれが自分の意見等をまとめておき、すぐに議論に入れるのに。 私は長文メッセージが嫌いだ。 厳密に言うと「要点がひと目でつかめない」長文メッセージが嫌いだ。 判断が必要なのか、単なる報告なのか、検討すべき事項なのか、が明確でない文章を全部読んだ上でそこから汲み取れ

”ショートショート”と伝え方

短編小説の神様、星新一。 ショートショート(短編)作家という言い方もできるだろう。小中学生の頃、ちょっとした暇つぶしによく読んだものだった。 数ページの起承転結 たった数ページの短編。たった数ページの中に風刺あり、喜怒哀楽あり、起承転結あり。たった数ページでも読後に「残る」何かを残してくれる。 読後や再読した際に、実はこんな解釈もあるかも、など考えさせる作品が多い。 星新一のショートショートでは、時代や国が明確に想定できず、登場人物の名前もエヌ氏など抽象的。あまり感情的な

嫌になるほど自由

幼い頃から小説を読み漁っていたものの、国語の授業やテストにおける「作者の意図は?」という設問の解答に対して、「作者が明言していないのなら、それは問題作成者の主観だろ。」と当時からひねくれていた私が、安部公房を最初に知ったのは高校生の時の現代文教科書だった。「鞄」という小作品であった。 あらすじ 自由 自由。 この言葉には誰しも憧れがあるのではないか。誰にも、何にも囚われず、自分の思うがままに、あるがままにいる。 自由を求める歌は世の中に溢れかえっている。 しかし、裏を

社内政治とプロセス評価〇〇喰らえ

「こんなに頑張っているのに評価されない」などとボヤき、「あの人よりもやっているのに給与が低い」と愚痴を言う人たち。 私は「自己評価が高いやつだな」「”こんなに”が大したことなくない?」と思っていた。 自分がメンバークラスのときも、マネジメントクラスのときも常にそう思っていた。そして、なぜ自己評価との乖離が起きるのかを考えていた。 5年ほど前だろうか、この「伸びる会社はこれをやらない!」を読んだのは。 プロセス評価は義務教育年代まで いい大人が「こんなに頑張っているのに」と

社長とCFOの複雑な関係

CFOの悩みは社長との付き合い方 経営者(経営陣)はビジネスを発展させるための施策を考え実行する。 傍から見れば独断、ワンマン、カミカゼに思えることもある。 お金をやりくりしたり、PLインパクトを気にする財務経理責任者やCFOとすれば、社長の一挙手一投足を気にせざるをえない。 財務経理が「保守的」とされるのは、担っている職責に起因する。 当然である。 キャッシュが潤沢にある企業だとしても、短期的にPLが傷んだり資金ショートが起こる可能性がある施策には、財務経理の立場からは慎

財務経理視点なしに経営視点はない

財務経理知識・視点は財務経理部のみに必要なもの? 専門知識の話をしているわけではない。 減価償却費の耐用年数だとか、財務指標だとかではない。 自社の貸借対照表(BS)や損益計算書(PL)を読んでなんらかの疑問を持つ 財務諸表の数字の意味を理解できる 利益を念頭に見積もりを作れる 投資を提案するなら回収と利益への転換はいつかを試算できるなど 財務経理以外の部門にこの視点は必要ないのだろうか。 財務諸表が読めない経営者、経営陣、マネージャー 予算会議、月次報告、決

経費削減が経理のミッションか?

経費に目を光らせるのが「デキる」経理? 他部署からの経理に対する、よくあるイメージ。 経費の使い方にケチをつけてくる 精算書に細かくツッコミが入る ムダな経費じゃないかと文句を言う 私自身、過去経理として伝票処理をしている際に「この経費ムダじゃないか」と思うことは多々あった。広告宣伝費、旅費、消耗品費、会費…など自分が直接消費しない経費を「ムダではないか」と思う傾向が経理にはあると思う。 だが、稼いだお金を増やすために必要な経費(または投資)というのは、もちろんある

価値ある財務経理パーソンとは

本記事をもとにした動画も公開中です。 財務経理のイメージ 周りの人から言われてきたことや、財務経理に携わる前に抱いていた自分の「財務経理パーソン」のイメージは以下の通り。 •        まじめ、おとなしい •        細かい •        いつも同じ仕事をしている •        リモートワークできずにかわいそう •        いつも(無駄に)忙しそう •        会議資料が多い •        やたらと紙の原本にこだわる 財務経理の大事な