毎日250個のドーナツを売る
自分用のメモを毎日note用に記事化しました。
エンタメ的に楽しんでください🍩
▼実際の売上を有料ですが公開しています
250個のドーナツを売り切る
現状、ドーナツ屋さんで生計を立てるには、毎日平均して250個のドーナツを売るのが最低ラインかなと考えています。
売上試算はこんな感じ。
売上の部
支出の部
月に100万円売り上げて事業主に残るのは20万円です。人件費について、都内の時給は1,113円ですしこのくらい見積もったほうがよいかなと。
原価率も35%は限界ラインです。昨今の大幅な物価高騰があるので多めに試算しています。1%減らせれば手取りが1万円増えるし、その逆もしかり。家賃や光熱費も同じことが言えます。
ここで考慮していないのが、PayPayやクレジットカードなどのキャッシュレス決済手数料です。2〜3.24%ほどかかってきます。原価を数十円単位で切り詰めているのに、この3%という手数料はなかなかな大敵。しかしこのご時世、現金オンリーはあまり歓迎されませんよね。
過去の経験
経験上、1日に売った最大個数は191個(イベント時)です。
1人あたり3個のドーナツを買っていただけると考えれば、250個売るには84人のお客様に毎日来ていただくように努力しなければなりません。
月に100万円の売上と聞くとすごく感じますが、それでようやく手取り20万円になるかどうか。6時から仕込みをして、19時に片付けなどを終えるスケジュールになるでしょうから、1日13時間。時給換算したら770円くらいと最低賃金以下です。
もちろん、それを加味しても自営業のよさはあるので一概にどうとは言えませんが、手作りドーナツというジャンルの特性上、効率化をしても経験則的に1日に1人で製造できる最大個数は250個まで。トッピングの時間を考えると、1人でお店を回すのは厳しくスタッフを雇わないと毎日は回せません。
1人で回す場合
では、1人で完全にお店を回せる個数は何個までか。経験則的に120個までです。その場合で試算してみましょう。
売上の部
支出の部
なんと手取りは10.2万円になってしまいました。家賃や光熱費・食費・税金などを払っていくととても生活はできません。
もっと工夫をして1人で140個までさばけるようになれば、15万円ほどまで収入を伸ばせますが、1人の限界ラインはここまでだと考えています。
お客さまを待たせてしまったり、うっかり配分を間違えたり、最悪の場合食中毒を起こしてしまったりと、余裕のない経営は絶対的にNG。タイトル通り、スタッフをお願いして、かつ毎日250個のドーナツを売るのがドーナツ屋としての最低ラインでしょう。
(店舗の家賃は売上の10%以内というセオリーもあります。逆にいえば、1人で経営していくなら家賃は4万円ほどでないと厳しいというわけです)
どこまで投資するのか
家賃は10%以内、原価は30%以内(限界ラインは35%)というセオリーはもちろんですが、今回の試算では月に4万円の借入返済も入れていました。
200万円を日本政策金融公庫に借り入れて5年で返済する場合、月に3.7万円の返済が必要です。
このあたりの初期投資の見極めも難しいなと感じています。飲食店ですから清潔感は必須です。テイクアウトだけでいくのか、イートインコーナーを設けるのかでもレイアウトや物件の選定が大きく変わってくるでしょう。
月に1万円の支出を減らせれば、年間12万円の収入アップに繋がります。
手取り1万円稼ぐには、ドーナツを250個売らなければなりません。飲食店ですから売れ残れば「廃棄」もありえます。(筆者はラスクにしているので事実上の廃棄はゼロです)
うーん、厳しい世界。
【妄想】週に4回の営業で600個売れたら
なかには600個のドーナツを売り切っている個人店もありまして、勝手に試算していきましょう。スタッフ2人と店主の3人で回す前提です。
売上の部
支出の部
計算上の手取りは44.2万円となりました。年収にしたら530万円と、これを継続できれば個人の飲食店として成功と言ってもよいのではないでしょうか。(他の日に仕込み日を設けていると思うので人件費を増やしましたが、そうでないならまだ収入は上がります)
筆者のドーナツは鮮度重視のため、前日仕込みはできません。600個売るなら製造専門のスタッフを1名お願いして、朝から夕方までフル回転になるかなと。トッピング専用に大型の冷蔵庫が2台ほしいですね。
ひとこと
ミスドは1日、平均で1,080個売っているんだって。ショッピングモールのフードコートなんか、常に並んでいますもんね。
▼実際の売上は有料で公開しています