山行記その9西穂独標〜届きそうで届かない頂
夏のこと。
流行り病に罹患しかなり苦しんだ。外国で生まれた微小なるものが、人から人へと受け渡され、ようやく僕の身体の中に取り込まれたと思うとなんだか感慨深いが、実際それどころでは無いくらい、高熱と喉の痛みにうなされた。
仕事は所定の休みを取ったけど、その後もひと月は体調が完全には戻らず、日々の運動も休むことになった。
五十を過ぎてから、やはり体力が落ちてきていることを実感している。何でもできると思っていたけど、そうでもない。ランニングのタイムは多分もうこれ以上良くはならない。維持するだけでやっとだ。
それでも挑むことを続けたい。
山に登る度に、新しい景色に出逢う度に、思う。
このために生まれてきたのかと。
何と大袈裟な、とも思うがほんの二年、この山域を歩かせてもらった感想でもある。
今年も登山を楽しませてもらいました。忙しかったり、天候や体調に阻まれたりと色々ありましたが、何座か新しい体験が出来ました。来年は山登りを再開して三年目になります。行こうとして行けなかったところに、何とか到達したい。体がまともに動くのはあとどれくらいか分からないけれど、動けるうちはできる限りトライを続けたいものです。
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