現代の名工に出会って確信。腕時計は現代最高のコミュニティツール。で、必要なのは茶室=会員サロン
田村さんが顕微鏡に額を当て、接眼レンズを覗き込んでから30分が経つ。手元には漆が塗られた30数ミリの円盤と筆として用いるつまようじ。先端に鯛の牙がしつらえられたようじを持つ右手は、円盤を乗せたプレートを抑える左手で支えられながら、器用に円盤の加工を施していく。あまりに緻密な作業のため、その全貌をこちらからはよく確認できない。その手は動いているのかすら分からない程、微かな動作を繰り返している。ようやく一服だ、、。ふぅと軽く息を吐くと、こちらまで緊張していたのだと気づく。ふと、田