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大人C
2024年5月4日 16:26
人通りが少ない道路に面した古書店。入口にある小さな看板に書かれた店名は読めない。覗き込むと店内の両脇には天井まで積み上がっている本棚が並び、その奥に店主の姿が見える。いわば今日の対戦相手だ。年齢は40代、お洒落なあご髭、丸ぶち眼鏡、見たこともない新聞を読みながら入口から覗き込む私を一瞥した。「たのもー!!」心のうちで僕は叫ぶ。「ほう。うちに古書店破りとは大した度胸だ。お