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【無料 臨床note.5 】失敗しない急性腰痛(ぎっくり腰)改善評価・施術

急性腰痛の対処でお悩みの方とても多いと思います。
来院した時より少しでも痛みが減って「来た時より楽だ!」なんて言ってもらえたら治療家冥利に尽きますよね。

そんな治療家の皆さんに今回実際にあった急性腰痛患者への施術とメカニズムをまとめた臨床ケースを書いていきたいと思います。

具体的には、腰痛の原因や症状、施術方法などについて詳しく解説します。さらに、日常生活で気をつけるべきポイントや予防策についても触れます。急性腰痛施術に悩んでいる理学療法士や柔道整復師には必読の記事です。

この記事で急性腰痛への苦手意識がなくなれば嬉しいです!

急性腰痛患者の願い

急性腰痛に悩む人たちの願いは一つです。
それは、早く痛みから解放されたい。

当たり前のことですが治療家の中には痛み組織にフォーカスせず根本原因(なんでも骨盤野郎さん聞いてください)のみにアプローチする人がいます。

もちろん根本原因を探ることは大切です。
胸椎や股関節の可動性が低下しているのかもしれない。そこからアプローチするのもありです!
しかし局所を見れずして根本原因がわかるはずがない。と考えております。

急性腰痛ではどの組織が痛みを出しているのかをテストや推論し施術に臨むことが必要です!

腰痛の分類

急性でも慢性でも腰痛の原因は4つに分けて考えることができます。

まとめてお得みたい方はこちらのマガジンがおすすめです。

腰痛の分類を知った上で急性腰痛に対して、まずは痛みを少しでも軽減させてあげることが大切です。

今回の症例情報

・掃除機をかけて少し屈んだ際に腰に痛みが出て動けなくなった
・歩行時痛(+)立ち上がり(+)安静時痛(ー)前屈、後屈時痛(+)回旋時痛(ー)下肢痺れ(ー)感覚障害(ー)筋力低下(ー)
・圧痛は右L4〜5の椎間関節周囲にあり
・右腰部に熱感
・椎間関節の疼痛減弱テスト(+)

これらの状態や検査から椎間関節性の急性腰痛と考えられました。

かなり痛みが強く少し動くだけでも動作時痛が出ていたので愛護的に行います。
炎症反応が出ていると考えられたので疼痛減弱テストで痛みが消失することはないですが少しの痛みの増減を聞きながら判断していきます。

様々なテストを行うのは患者に負担がかかるので問診から推測し可能な限り必要なテストだけを行い当てることが大切です。

急性腰痛に対する施術内容

ベッドに横になると起き上がりで負担がかかるので座位で行いました。

①患部の軽擦と手掌の軽い圧迫

目的 : 患部の状態を確認(熱感、腫脹、疼痛など)、患者へ安心感を与える、皮膚への軽い刺激による疼痛抑制(ゲートコントロール)

②物理療法

立体動体波 : 周波数100〜200Hzスイープ、通電時間10分、筋収縮が入らない程度の強さ

目的 : 内因性オピオイドであるダイノルフィンを分泌させ即時的な鎮痛効果をだす。

この間に痛みのない範囲で体を動かしておいてもらう。

微弱電流 : 750μA、15〜20分

目的 : 発痛物質の分解(ヒスタミンやブラジキニン)、ATPの生成促進
なるべく時間を長く通電する。

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③刺さない針 「ソマニクス」

ソマニクスの刺さない針は皮膚を優しく刺激して疼痛緩和してくれます。
私がソマニクスシリーズの中で使用しているのはソマセプトミオがメインです。

皮膚にはメカノレセプターという特殊な神経が存在し、押す、撫でるといった物理的な刺激を受けると、まずAβ線維が活性化されます。これにより、痛みの伝達が一時的に抑制されます。さらに、C線維が働き、エンドルフィンやエンケファリンといった痛みを抑制する神経伝達物質が放出されます。
この過程が「押す」「撫でる」など、私たちが痛みを感じたときに自然に行う動作に対応しています。ソマニクス製品は、このメカニズムを利用し、マイクロコーンの振動を通じて皮膚を継続的に刺激し、痛みの緩和効果を最大化します。

ソマニクスInstagramから引用

今回の症例で使用した部位は疼痛部位や筋緊張が強い場所に数枚貼り、足三里と合谷に左右一枚ずつ貼りました。

足三里に貼る理由は遠心性迷走神経を刺激し副腎髄質からドーパミンを分泌させドーパミンがマクロファージの活動低下を促し炎症性サイトカインの産生が減少するというメカニズムがあるからです。

④固定 コルセット

急性腰痛には炎症が起きている可能性があるので固定するのが効果的です。
患部を動かさないことで炎症を助長しないということ、圧迫することで疼痛抑制も期待できます。

よくコルセットをしていると筋肉が落ちるなんていう先生がいますがそんな証拠はありません。

状態にもよりますが炎症期の1〜2週間はコルセットを使用してもらうことが多いです。
私がよく使用しているコルセットはダイヤ工業のプロハードです。

幅も広く固定力も強いので急性腰痛には効果的で痛みが軽減する方がほとんどです。

施術後の反応

施術後はNRS8→4まで軽減し動き出しの痛みが楽になったとおっしゃっていました。

初回ではなるべく少しでもいいので痛みの軽減を目的に施術を計画していきます。

まとめ

急性腰痛は自然に寛解することがほとんどですが施術をすることで自然寛解より早く良くすることが大切だと考えています。
具体的には仕事や家事を最低限行えるように炎症に対する上記アプローチや動作改善などで疼痛コントロールをすることです。

最初にもあったようにまずは痛みに対するアプローチを優先していきましょう!ご質問があればXのDMにてお答えいたします!

ありがとうございました!


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