テリー・ギリアム「未来世紀ブラジル」。日本文化と英国ユーモアの融合⁉
テリー・ギリアムというと、あの名高いイギリスのギャグ集団「モンティ・パイソン」に一員であるわけですが。この映画、単なるギャグ映画かな、と観に行ったのですが、なんと「和風テイスト」を散りばめた、シリアス&シニカル映画でありました。
甲冑を着けた巨大な「サムライ」が登場します。「ひょっとこ」のようなお面を付けたキャラクターが登場します。テリーは、日本マニアなのかなぁ。
主人公は、まあ、平凡なサラリーマンというか。1985年当時の社会を風刺しているんでしょうなあ。
『ゼロの未来』『12モンキーズ』『ラスベガスをやっつけろ』がこの監督で観たことある映画だったんだけど。まずこのラインナップからやばい。めちゃくちゃ。観終わってから気づきました。。
暴力的で狂信的で画一的で幼稚的。つまりカオス。そんな感じ。
もうね、とりあえず「なんやそれ〜」と思いながら見ていたのを最後の終わり方で締められてふにゃ〜ってなってしまった。なにそれ天才。
ビジュアルがよすぎる。めちゃくちゃびっくりした。『ゼロの未来』なんかよりスタイリッシュでかっこいいディストピアって感じで最高だった。ずっと見とけれる。全部が好き。建物はめちゃくちゃデカくてかっこいいのに服装は普通なのもいい(男性は)。ダサいとかっこいいの絶妙な融合感。あのロボットハウスみたいなのは『ウォレスとグルミット』みもあってかわいいよなぁ。あぁいう近未来像大好きです。
とりあえず彼が狂ってて。やばすぎて泣いた。何故か涙出てきた。そして最後でまた泣いた。
ほんでデニーロww鼻までしか見えないのになんとなくデニーロってわかるのすごい!
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「バンデットQ」「バロン」に、この作品を含めて「3部作」なんだとか。共通テーマは、「ぶざまなほど統制された(awkwardly ordered)人間社会の狂気と、手段を選ばずそこから逃げ出したいという欲求」。
う~ん。奥が深いぜ、テリー・ギリアムさん!
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下の写真のシーン、けっこう好きです。(苦笑)
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おまけに。この映画の救いようのない「ラストシーン」を、どうぞ。