【灘高の星】🍻中島らもさん、故郷尼崎で没後20年展。「文筆家」の活動に迫る。直筆原稿や写真展示
作家の中島らもさん(享年52)が没後20年となり、特別展が故郷の尼崎市で開かれている。演劇人やミュージシャン、放送作家、コピーライターなど多才に活躍したが、特別展では「文筆家」としての活動に焦点を当て、直筆原稿や写真などを展示している。
■絶筆作品「ロカ」の原稿も
代表作の一つ「今夜、すべてのバーで」の原稿もある。自らのアルコール依存症の体験を基に、38歳の時に出版した小説だ。細長い字がきちんとマス目に収まり、文字列は一直線に整い、繊細さを感じさせる。書き直しや加筆した跡は、驚くほど少ない。
会期 2024年12月7日(土)~2025年1月19日(日)
午前10時~午後5時(土・日・祝日は午後6時まで)
休日 月曜日(祝日の場合は翌平日)、
年末年始(2024年12月30日(月)~2025年1月3日(金))
料金 入場無料
会場 開明rooms(尼崎市開明町2-1-1 尼崎市開明庁舎1階)
主催 一般社団法人あまがさき観光局
共催 尼崎市
協力 中島らも事務所
制作 合同会社eitoeiko
出品作品 自筆原稿と口述筆記原稿を展示
『僕に踏まれた町と僕が踏まれた町』
1989年集英社刊。1987年3月6日から1988年12月30日にかけて朝日新聞社播但サービス紙「A+1」に連載されたテキストを再構成した本作品では、尼崎市の自宅から通っていた中高から大学生までのエピソードを中心に語られています。
『西方冗土~カンサイ帝国の栄光と衰退~』
1991年飛鳥新社刊。1994年集英社文庫化。様々な媒体に掲載したエッセイをまとめた本作品の、書き下ろしと思われる冒頭部分の原稿を展示。変更前の見出しタイトルに線が引かれ、「はじめに」と修正されています。笑いのあるエピソードを中心にしながら、冒頭では関西論に対する決意が書かれています。
『ロバに耳打ち』
2003年双葉社刊。2005年双葉社文庫化。2013年講談社文庫化。2001年3月から2002年6月にかけて株式会社賃貸住宅ニュース社発行の「CHINTAI」近畿版に連載されたテキストを再構成した本作品では、尼崎での幼少時代の思い出から近況までを軽妙な文体で語っています。
その他、『ガダラの豚』(1993年)、絶筆となった『ロカ』(2005年)など代表作品から原稿を蔵出し公開する予定です。
【展示内容についてのお問合せ先】
eitoeikoエイトエイコ (03-6873-3830 ei@eitoeiko.com)
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「ガダラの豚」を誰か映画化してくれないだろうか・・・。