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NHK大河ドラマ「光る君」の衣装とキャラクターの関係を考えてみました。
ごきげんよろしゅうございます。
毎週日曜日はお楽しみ、NHK大河ドラマ「光る君へ」の日です。
第6話はいよいよ清少納言の登場。
楽しみすぎます。。。キラキラです。
おしゃれで機知に飛んだ会話で宮廷のインフルエンサーとして有名になる清少納言と、陰キャ文学ヲタクの紫式部。
それぞれがお仕えするマダムは、藤原道長の娘の彰子さまと藤原道隆の娘の定子さま。
定子さま・清少納言vs彰子さま・紫式部
「光る君へ」はこれから、才女vs才女、後宮二大派閥の仁義なき宮廷バトルが始まる!
しかしこれは、圧倒的に定子さま&清少納言が有利…。
「枕草子」の有名なエピソード、冬の日に御前でお仕えする人々がおしゃべりをしていると、定子さまが
「少納言、香炉峰の雪は?」
と、仰せになる。
少納言はすぐさま御簾を巻き上げて、高く掲げてみせると、お笑いになった。
香炉峰の雪は簾をかかげて看る
定子さまも清少納言も、お互いに白居易の漢詩を知っている前提で丁々発止のやりとりを楽しんでいて、周囲の人もそれを素直に称賛してくれる幸せな空間は、漢字ゲームではりきって浮いてしまい、
「すごーい、漢字がお得意なのね」
「一枚も取れなかった」
と、牽制されてしまう紫式部には許されないのでした。
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かな文字を美しく書き、お琴を習得し、控えめに振る舞い口数は少ないのが貴婦人のマナーだとされているのに、定子さまのサロンはいつも賑やかで、トレンドの発信地として大勢の人が集まっている。
時の帝の一条天皇も定子さまの御殿に入り浸り、まことに理想的な宮仕えのご様子に、皇子の誕生も近いと期待が高まるのです。
このままでは先を越される!と彰子さまのパパがムキになって、才女をスカウトして箔付に走るのも仕方ない笑
言いたくはないけれど、彰子さまは奥ゆかしいというか、学校の先生みたいなキャラクターですし、一条天皇が亡くなられたあとは政界のゴッドマザーとして父親の藤原道長と折り合いが悪くなってもひるまない政治力を発揮する人ですので、サロンのマダムとしての華は足りなかったんだろうな、と感じます。
ついつい清少納言の登場に期待してしまって、今までの話は全部余談です!
ここからが本当の本題。
今年の大河ドラマ「光る君へ」は衣装がとても凝っていると思っています。
左大臣家の姫君の倫子さまと、未来の大作家まひろちゃん。
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衣装の対比がよく出ているシーンだな、と思って目がとまりました。
右の将来の紫式部さん、衣装の色味も柄もすくなくて袖のボリュームも控えめです。
左の左大臣家の姫君は、カラフルな衣装を重ねて着ていて、特に一番上の白い衣装が素晴らしい!
織りで雲立湧の地紋、赤・縹・紫の三色で浮線綾なので手が込んでいます。
並んで立つと、紫式部さんの衣装が見栄えしないのは明らか。
実家の財力が弱いことや、人付き合いをするために必要な支度をしてくれる世話役がいないことがわかる良いシーンだと思います。
当時の人にとって衣装は命で財産、美しく装うのも仕事のうちで、京都の着倒れは今に始まったことではなさそうです。
「光る君へ」をもっと楽しむことができる、おすすめの本を選んでみました。
写真が豊富で時代考証もばっちり。
実際に衣装を作って着てみる、好奇心が詰まった本です。
国語の授業の副読本にもぴったり。
平安時代の宮中行事が日本の四季を彩る文化として引き継がれているのが理解できます。
有職故実の研究家の丁寧な解説と豊富な資料で内容が充実しています。