歯を磨いたら?という一言で、息子の課題に踏み込んでしまった話
「今日な、歯医者いってん。右に虫歯があるって言うてな、今日のはめっちゃ痛かったわ。今までしたなかで一番痛かった。」
と話す息子。
「ふーん。
歯、磨いたら虫歯にならへんのんちゃうん」
「はぁ?…磨いてるわ。」
がらがらピシャーン
息子のシャッターが降りるおとがした。
私から視線を外して、体の向きも変えてしまう。
しまった。…やってまった…。
注目を我慢する
しまったと思ったときに、言い訳を言いたくなる。でも、歯のことに注目してしまうから、我慢。我慢。がまん。
ここで何か言うとより一層息子の機嫌は悪くなり、こちらも気を使っているのに!となって逆ギレしたりして、お互いの関係が悪くなる一方になる。
なので、しばらくなにも言わず放置で。
何かできることはある?
息子はあったことを話してくれただけで、息子の虫歯に対して私は何も出来ることはないのだ。
出来るとしたら、息子に何かできることはあるか、と聞くくらいしかない。
何か言いたいと思ったなら、言ってもいいか息子に聞いて、いいと言われてから、歯磨きしてる?と聞くくらい。
ほんと、それくらいしかできない。
美容院を紹介することも土足で踏み込んでいる?
過去に同じようなことがあった。
それは息子の散髪についてだった。
散髪したいけど、何時もいく理髪店はハサミが引っ掛かって髪が引っ張られて痛いというので、私のお気に入りの美容院を紹介した。息子は引っ掛からないハサミで髪を切ってもらい格好よくなったものの、理髪店とは違う出来映と、みんながしていない髪型でかっよくなりすぎたから学校に行けない、と言って行き渋った。
行き渋りの目的は?
私は息子の行き渋りをどう考えればいいのかわからなくて、この事について岸見先生の講演会で質問した。
先生いわく、息子は元々学校に行かないという目的があって、その目的を達成するために母親のせいにして学校に行けないといっている。
そもそも美容院を紹介した時点で息子の課題に土足で踏み込んでいる。
とのことだった。
美容院を紹介した時点で、課題に土足で踏み込んでいる?!
聞いたときはびっくりして理解できなかった。今なら少しは分かるかな。目的論と課題の分離を理解すれば分かってくる。
目的論と課題の分離を理解できてくると、お互いに楽になる。
息子と私の関係もかなり楽になってきている。
アドラー心理学って、本当に実践の心理学だな。