愚考一休(木下昌輝『愚道一休』)
ちょっと修正して再投稿しています。すみません。
みなさん、歴史はお好きですか?
アタクシ 高校時代に
苗字が同じ人が教科書上に大量発生したため
日本史のお勉強を挫折しまして
(藤原氏とか源氏とか徳川氏とか めちゃくちゃいるじゃん!
覚えられないって・・・)
それ以来 色々とチンプンカンプンなため
歴史小説が苦手です。
が、
今回 なぜか ふっと 本に呼ばれた。
(と勝手に思っている。勝手にね。)
『愚道一休』
のモデル
一休宗純
禅師の生涯を描いた本書。
これがめっちゃくちゃ面白かった!!!
長州小力風に言わせてもらえば
日本史ちんぷんかんぷんの
オレに面白いって言わせたら 大したもんだよ
なのである。
小島よしお風に言わせてもらえば
日本史が分からない
でもそんなの関係ねぇ
なのである。
先に言っておくが
あのアニメのイメージの可愛らしい一休さんは微塵もない。
禅のあるべき姿を求めるあまり
周囲とぶつかり
戒律を破り
それでも真っすぐに自分の信じた道をひた走る姿は
どこか暴力的で利己的で
でも
とにかく美しい。
もっと楽に生きたらいいじゃん。
と、確かに思う。
現代だって同じで
パワハラを告発した方が追い詰められちゃったり、
マナーを守っている人の方が損することもあって、
なんだかなぁと思いつつ、
自分を貫くのは大変で、
ついつい周りに流されちゃう。
だからこそ
周囲と闘い続ける一休さんが
かっこいいのである。
周りに迎合できない一休さんが
もどかしいけれど
輝いて見えるのである。
いつの時代も
人間は変わらず
悩み苦しみ生きてるんだなと
諦めにも似た希望すら感じるのである。
諦めって
最終的には
後ろ向きな「希望」な気がするよ。
勝手にね。
仕方がない 生きよう。
で、そんな
一休さんの姿に
映画『JOKER』・『Joker: Folie à Deux』の主人公アーサー・フレック
を連想してしまったのはアタクシだけでしょうか?
まぁ
行きついた先は全く逆方向だったけれど。
ちちなみに
題名に使われている
愚
という文字には
という意味があるらしい。
禅の道を求めるという意味の『求道(ぐどう)』と合わされた
愚道
という言葉
まさに自分の道を求めた一休宗純禅師にピッタリの題名ではないか。
稀代のヴィランと禅僧を一緒にするなというご意見はあろうと思いますが
私の愚考ということでお許しください。
お後がよろしいようで。
【参考】
・『愚道一休』木下昌輝 集英社
愚道一休 | 集英社 文芸ステーション (shueisha.co.jp)
・別冊太陽『一休 虚と実に生きる』 芳澤勝弘=監修 平凡社
一休 - 平凡社 (heibonsha.co.jp)
・『禅』ワイド版 鈴木大拙 筑摩書房
『ワイド版 禅』鈴木 大拙 | 筑摩書房 (chikumashobo.co.jp)
・『新明解 国語辞典』第八版 三省堂
【特設サイト】新明解国語辞典 第八版|日本で一番売れている国語辞典の決定版!9年ぶりの全面改訂|辞書は三省堂 (sanseido-publ.co.jp)
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