試合に向けてのメンタルの整理
社会人になってから昔よりも感じれるようになったメンタル面の影響と対策。
今までの学んできた知識と実践で検証してきた全てを次の全日本シニアで出す。
なぜメンタル面を整える必要があるかというと、自分の本来の力を発揮するためです。
持てる実力の120%を出すためのものではなく、自分の実力の100%を発揮する為に必要です。(100%発揮できることの方が少ないと思いますが。80%くらい出せればいい方かなって思ってます。)
めちゃくちゃ簡単な例でいうと、結果を意識するあまり、結果への期待と、失敗した時の不安で体がこわばることがあります。脈拍は速くなり、気持ち体温も上がってる感じがします。筋肉が硬直してしまうこともあるでしょう。その他にも会場がいつもと違うことや歓声の声、周りの選手などの外的な要因からくるプレッシャーなども考えられます。この時点で「いつもと違うコンディション」という訳です。
いつもと違うコンディションなので、いつも通りの演技をすることは難しくなります。
試合でいつも通りを迎える為にメンタルを整える必要があると思い、今回の記事を書きました。
いつも意識してることをまとめることと、試合前や今後の大切な時などに振り返る為にも書いてます。
卓球で東京オリンピックに出場した平野美宇選手が試合中とかにみていたノートがあるってこの間テレビで見ました。
試合のいろいろな場面を前もって想定して、試合前にイメージの中で試合をして、その時に何を感じてどう対処するのかをこと細かに書いたノートらしいです。
試合の最中にそれを見て瞬時にその次のアクションを思い出すためのものと言っていました。
テレビのMCの人はそれを聞いてもピンときていないらしくて、「何だそりゃ」って感じでした。
しかし、僕もこれをよくやるので、あーわかるなって気持ちと僕だけじゃなかったんだって気持ちになりました。
早速自分が考えてること、試合前になっておきたいメンタル状況を書いていきます。
試合を迎えるにあたっての心構え
まずは試合をできることに感謝をする。
普通なら大学で競技を終えるしかなかった実力の自分が社会人で最高な環境の中、練習に集中することができて、成長もしてる。
本来ならあるはずのなかった競技人生のロスタイム
自分で掴み取ったこの生活だけど、やはり当たり前ではないし、いろいろな人のサポートがあって初めてここに立てている。
感謝の気持ちを持って、今までの全ての自分の力を出し切るか
or
結果や先の人生を気にして今に集中できない状態を選ぶのかを
決める
メンタル的に良くないのは「今」に集中できない状態。
過去の失敗や成功に囚われていたり、未来の結果や褒美を気にしてしまってる状態は良くない。
体操も「前後際断」の考えがあっていると思う。
試合の日にすること。
試合の日だけではなくいつもしてるけど、瞑想をする。
特に試合の日は心がざわつく。興奮もする。いつもでない力も出るかもしれないけど、制御も聞きにくいし、ガス欠にもなりやすい。
だからこそ、自分の体、浮ついた心を通常に戻すための瞑想。
自分の体のことはここ半年くらいでだいぶわかってきた。
脳の働き具合や、疲労具合、言葉で言い表せない僕だけのあの感覚。
そのいつも通りにする為に試合の日も同じことをする。
鼻から息を吸って少し止めて口から吐く。
この時に自分の心臓の鼓動、どのくらいの感覚で脈を打ってるのか感じる。
それにより意識が外から内に向く。
息を吸うときは新鮮の酸素を体内に取り込むイメージで薄緑と水色のカラーを意識しながら吸い込む。
息を止めてる間は心臓の鼓動に合わせて、血液が左手、右手、左足、右足、それぞれに運ばれているのを意識しながら感じる。
息を吐くときは体内の疲れや不安、不純物質を出すイメージで赤黒い息を意識しながら吐く。
吸い込むときは鼻腔を通って喉を通過し、肺にスって落ちていき、肺が広がるのを感じる。
吐くときはゆっくり、息が上の歯にあたって軽くあいた唇にさわりながら出て行く。
頭の中はできるだけ空っぽにして、雑念がでたら、それを認知し、ゆっくりとまた秒数を数えることに意識を戻す。
そのうち秒数も数えなくなるほど、今自分の体だけにぼやっと意識を集中させる。
時間の経過を忘れた頃に、Apple Watchのアラームがなって瞑想終了。
今日のやることや、意識すること、注意点、時間や食べるものなどをノートを見て確認。
無駄な選択を排除していき、試合にフラットな気持ちで集中していく。
1種目目のあん馬の前
3分アップ後
絶対に少しは緊張する。不安になって、雑念も生まれる。
でも練習からその状況を作り出して対策している。
まずは今までの練習に一ミリの後悔もない。そして、時間を巻き戻してもこれ以上の準備はできないし、結果も同じになるだろうと考える。
次に死ぬ間際の中谷至希になりきって今の自分を客観的に見て何を思うかを考える。きっとその演技が失敗しようが成功しようがお前の人生そこまで大きくは変わらん。今お前が抱えてる悩みは後々はただの笑い話か、いい思い出になるだけ。
もしかしたら、思い出にもならんかもな。
たわいもないことに悩むなんてアホらしいぞ。
次にこんなに緊張できる場面なかなかないぞ!
このヒリヒリを味わえるのも滅多にない経験や。
味わい尽くさないともったいないぞ。
楽しめ!緊張していいんや。
次にこういう場面を想定した練習を嫌という程やってきた。
悪条件での村田先生が目の前で審判をしてくれた鹿屋試技会。
レッドブルを飲んで脈ぶち上がりな状態での通し。
今と同じくらい緊張度を高めた時の通し。
俺はやってきた。この緊張も予想通り。
多少ブレてもねじ込めるわ。
これらの思考を経て、思い切って手を挙げられる。
5種目目鉄棒の前
つり輪、跳馬は1種目目を超えたら、気持ち的にもいつも通りに戻るので、技や演技のポイント確認に集中するだけでいい。
平行棒はつり輪、跳馬と同じ感覚で行ったら凡ミスが出るから、軽くジョグとかして、体を温めてから、瞑想を行い、その後アップと本番意識するとこを整理して、イメージトレーニングを行う。
手を上げるまえは平行棒を作る為、イメトレも、呼吸法も長くは使えないから、前の人が演技を終えるまでに気持ちを整えておく。
鉄棒は1番手だから、3分アップから本番までを気を抜かずに作る直さずに、そのまま行く感じ。
アップのコールマンを速攻終えたら、またすぐにタンマと水をつけて、プロテクターの準備をする。
手を上げるまえに、あぁ幸せだな、楽しいな、緊張っていいなって感じてから手を上げる。
プロテクターのベルトがしっかりついてるか、左、右、左と確認して、5秒ほどイメトレ、そのあと鉄棒にぶら下がる。
コールマンの車輪の1、2周目足先を下げてスイングの形を整えることを忘れない。
最終種目ゆかの前
ラスト演技、ゆかは冷静というよりかは少し興奮してるくらいがちょうどいい。
最終演技者なので、3分アップを終えたら、3分ほど、音楽を聴きながら、休みつつ、イメトレでゆかの通し。そのあと2分くらいジョギングやその場ダッシュ、ジャンプをして体をあっためる。ジャージやダウン、靴を履いて熱を逃さない。
体が汗ばんで、血流が早くなってる状態。そこからまた少し休憩しながら、貧乏ゆすりをしつつ、意識を今の自分に持ってくる。
前の人が終わるころにジャージを脱いで、汗をタオルで拭いて、自分の道具をたたんで、演技に向かう。
ざっとこんな感じでいくと思う。これから1ヶ月間の間にまた気づいたこととか、気持ちの整理の仕方だったりがあったら、書き足して行く。
自分独自の感覚を持ち言語化しておくことで再現性が高まる。
できることは全てやる。
それが集大成ってもんだと思う。