救いのない人生 『shine』(1997年)
33点/100
ザビーチボーイズのブライアンウィルソンの伝記映画『Love & マーシー』があまり好きじゃない。
この映画も同様の題材で、同様のエンドへの運びになる。
よって、この点数になっている。
あらすじ
主人公 デヴィッド・ヘルフゴットは、父親の夢を強制的に背負われた少年。
父親であるピーターは、自分が買ったヴァイオリンをピーターの父親(デヴィッドの祖父)に破壊され、夢を壊された。
そんなピーターは、デヴィッドに対して、
"お前は、ラッキーだ"
と語る。
デヴィッドは、surviveすること(勝つこと)に執着することを強いられる。
コンクールにて、賞を取ることで、アメリカへの留学を手に入れたデヴィッド。
しかし、父親のピーターは、留学への手紙を焼却炉で焼いてしまう。
自分から子供を奪われるのが、怖かったのだろう。
典型的な毒親という役柄だ。
デヴィッドの生活は、貧しく、ストレスフル。
そのせいで、彼は、青年ながら、ベッドにお漏らしをしてしまう。
挙句の果てに、風呂の中で、便失禁してしまい、ピーターにベルトを鞭のようにして、デヴィッドの背中に打ち付ける。
その後、デヴィッドは、ロンドンの音楽学校の奨学金を手に入れる。
それを父親のピーターに知らせると、ブチ切れられ、張った押される。
デヴィッドは、ピーターから勘当され、ロンドンへ行くこととなる。
ロンドンのコンクールで、父親が好きだったラマニノフを演奏後、精神病に身体が持たず、倒れる。
故郷に帰るも、迎えの身寄りもなく、ピアノも医師から止められ、精神病棟で、時がたつ。
病院で知り合った老婆がデヴィッドを引き取るも、生活すらままならないデヴィッドは、アパートにぶち込まれる。
ピアノもアパートの管理人に奪われ、雨の中の街をさまようデヴィッド。
一件のバーで、ピアノを見つける。
そのバーで、ピアノを演奏したことをきっかけに彼の名が知れ渡る。
その話を聞きつけ、デヴィッドに会いに来た父親のピーター。
"お前は、ラッキーだ"
と語り、アメリカ留学のコンクールの時のメダルをデヴィッドに渡し、雨の中を去る。
その後、演奏会を成功し、星占いの女性と出会い、結婚し、父親のピーターが死ぬことで、エンディングとなる。
で、何が言いたいの?
あらすじを書いてみて、ふと考える。
誰にも、救いがない。
そもそも、当方が今作を見始めた理由は、うつで、どうしようもないから、『リトルミスサンシャイン』のような映画が観たいと思い、
[うつ 映画]
で調べて、一番上に出てきたので、今回、観てみようと決めた。
『Love & マーシー』同様、女性と知り合って、結婚するのだが、恋愛模様がなく、なぜ、社会不適合者のおっさんと結婚に至るのかが描かれていない。
なんなら、星占いの女性は、高そうなリングをくれた別の男性がおり、それを蹴って、デヴィッドとの結婚を決める。
決定打は、
西洋占星術の占いだ
それって、どうなの?と思うが、結婚なんて、そんなもんかとも思う。
父親のピーターと再会する時も、デヴィッドは、最後、反抗するのかと思いきや
"僕は、ラッキーだ"
と言いくるめられる。
誰に救いがあるのか?
Life is Hell.
のまま、終わってしまった。
感想
役者陣の演技がよかったので、最後まで、観れた。
今作や『Love & マーシー』がよかったと思う人に、どこがよかったのかを教えて欲しい。
伝記映画で、有名な他作品だと、『ソーシャルネットワーク』を思い浮かべる。
「利益を得ようとした結果、友が去っていった」内容として、記憶しているが、マークザッカーバーグは、押しも押されぬ大スターで、ビリオネアになった。
伝記映画とは?
人生とは?
今日も、眠れぬ夜を過ごしてしまいそうだ。
ここまで、読んで頂き、ありがとうございます。
愛してるぜ!!