【百年ニュース】1920(大正9)9月17日(金) 東京帝国大学が憲法第二講座を設置。内容は天皇機関説を含む立憲主義憲法学,担当教授美濃部達吉。「君主は国家におけるひとつの,かつ最高の,機関である」とする国家法人説に基く憲法解釈。憲法第一講座は天皇主権主義学説の上杉慎吉。両者の論争が激化する。
美濃部達吉門下生の清宮四郎(憲法学者,東北大学名誉教授)が,当時の美濃部の授業ついて回想する。
「大学で私たちに講義された際には,いつも書物やノートなど何も参照しないで,素手で第何章第何節といってノートをとらせました。1回が2時間近く,しかも毎週3回もあった講義をこのやり方で押し通されたのですから,とても人技とは思えませんでした。前の晩に準備したのだろうなどという者もありましたが,どんなに準備したからといってそれだけやれることではありません。」
高見勝利「講座担任者から見た憲法学説の諸相-日本憲法学史序説-」『北大法学論集, 52(3), 1-38』2001
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