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営業は最高にクリエイティブな仕事である。

大阪で働き始めて20年以上が経ち、今は東京で外資系IT企業の国内事業を統括していますが、社会人になって、これだけはやりたくないと思っていた職種が「営業」です。

当時の私にとって、営業とは人に頭を下げて何かを買ってもらうイメージがしかなく、スキルや経験は必要なく、媚びへつらう事が最も重要という間違った認識があったのです。

何にも縛られる事なく自由に生きたいと10代後半からミュージシャンとして生計を立てる事を目指しアパレル企業に勤める傍ら音楽活動をしていましたが、収入が少なかったため、法人向けITサービスを提供する企業にITサポート担当として就職しました。

「Windows 95」というOSが普及し始め、コンシューマーもビジネスもパソコンを使い始めた時期で、ソフトウェアの流通はCDという今では考えられない状況であり、「SaaS」はまだ影も形もありませんし、もちろん、スマホもありません。

当時の私はパソコンを設置したり、IPネットワークを整備したり、ITを管理するシステムを企画開発したり、あるいはエクセルやワードの使い方を講習したりするチームにプロジェクトサブリーダーとして所属をしていました。

因みにこのチームでの仕事は思いの外楽しく、毎週土曜日にチーム内で勉強会を開催していた程です。顧客先に常駐していたので、自分の会社に戻るのは月に一回くらいだったのですが、要所要所で私の上司や担当営業が、顧客先に訪問し、顧客へ「提案活動」をして、チームの規模が四半期毎に倍増しました。

チームの規模が拡大し、今まで以上に顧客に貢献できるようになり、担当営業の依頼により、提案への同席や提案自体の作成についても関与出来るようになりました。そしてそこで私が見た「営業」は自分のイメージを覆す、とても創造的なプロセスだったのです。

法人向け(B2B)ITサービスやソフトウェアは、年間で換算すると数百万円から数億円(あるいは数十億円)という単位の投資が必要であり、その成否は顧客のビジネスにクリティカルな影響を与えます。

そのような重要な意思決定において、「営業」は単なるサービスや製品の説明ではなく、それらがもたらす価値や課題解決方法を提示し、全ての選択肢の中で最良であることを証明するビジネスの創造プロセスです。

それを目撃してしまった私は以降の人生を営業、あるいはもっと広い範囲でのGTM(Go to Market:市場進出戦略)に費やすことになったのです。

「営業って最高の仕事だよな。お客さんの課題を解決して、喜んでもらって、会社も成長し、報酬までもらえるんだから。」

営業プロセスは近年、マーケティング、インサイドセールスやカスタマーサクセスなどと統合が図られ、多種多様な戦略や戦術論があります。更に営業は確率にも支配されており、データの活用や分析が不可欠になっています。

これから、noteに自分の学びをまとめることで、より一層の理解をしたいと思います。もし読んでくださる方がいれば、日々の営業活動のヒントになれば幸いです。

2023年もよろしくお願いします。


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