Photo by nikimototo 8月の短歌 16 吉原嬢 ささら 2022年8月29日 23:37 へブンに載せた短歌をまとめました~一言解説を添えて~「初めての体験だった」云ふ君の目に虹私濡れてよかった色んな虹を見させてもらうお仕事だなと思う万緑の柏手響く弁財天痒みに三度目吉原の夏パシンッ、と太ももを叩くコロナが奪つた温もりひとつ梅昆布茶は冬の季語だった冬に飲むお店の梅昆布茶、好きだったのにな幾重にも地層と成つた布山脈フレンチ・リヴィエラの波打ち寄せ積み上がった布は山脈。コートダジュールの波どう見ても仏壇の位置に服収め残つた肉を清めゆく泡なんであの位置にクローゼット湯浴み前自ら足先流す手の先流るシャワーの淑やかさ「足だけ洗ってもいい?」「喜んで」胸を寄せメイク整え髪巻いて今日も浜に城を設える湿気ですぐに崩れ去ってしまうむせかえる廊下にくぐもる甘い声思わず飲み干す冷えたいろはすみざるいわざるきかざる売ったなら買い戻せばいい春色の桜フラぺに浮き立つ足先切り売りできる春なんてない春過ぎて夏来にけらし白妙の頃も干されても蝶は蝶夜の蝶は水だけれど。元句:持統天皇不発弾抱え去りゆく背に思ふ君に幸あれ世界平和なれセックスストライキしてもいいと思うこのご時世純白の衣装に綻び見つけては私しか知らぬ繭を編む解れました幾億人亡き者へとしたのだらうゴミ袋縛りまた今日が終わるお片付けまでがお仕事ですちまたでは抱く抱かないと言うけれどまたで抱かれる愛しらぬからだだくというよりいだいているのかも寝具向く超純ローションやがて濁るさだめにそそと背面向けさすピュア指名料入るからなんて理由だけで足取り軽いほど軽くないから緊張度合いがまるで違う靴札を探しポケット次々と裏地と共に溢れる吾の笑み踊り場からじっと見送ってます浴衣帯揺れる通勤路あたしも湯張り屋台を設えにゆく今年もお祭り行けなかったなお互いに顔も会話も忘れども触れた肌から匂い立つ記憶2年ぶりとかだとね。それでもやっぱり嬉しい茶葉を挽くことがせめて出来たならキテネ、キテネ、と祈りを千切るむしろ頂いているので恐縮です酉の市なき二年の時の中熊手は夢掻き集めたとかまたあの頃の夜店の列が見れますように葦原を吉原としたといふならば嬢も正社員ってことでよくない?強引にも程がある雑費がわからぬ 税はわかる 然して雑費がやはりわからぬ天引きされる雑費と税のラインがむつかしく風営法違反で取り締まりたい一位唾液とファンデ混ぜるな危険要注意。触れていいのは唇だけ初見かと訊けば答えの「〇回目」密かに手合わせ眺む湯煙それまでのキャストさんたちのおかげ暴風雨の音聴く待機に浮かぶ顔粋を教えてくれた人々人のこないはずの天気に来てくれる人がいる早いから 風のように 賞味期限消費じゃないの 味わって消費よりは長いはず紅引いた鏡に映る名は源氏此方コールの声ヒールの響きあり平家名ってないのかな姫日記姫始め姫予約ベテランになるほど口にしづらい姫、っておいくつまでなんですか静けさや即姫並ぶ8時半コンビニ灯り煌々と燃ゆるふらりとコンビニへ行くことも叢雲に雅滲ます摩天楼背に歩けよ乙女夜は長し背後にスカイツリーを振り返りながらの帰路夜に千夜一夜のやうなネオン文字されど眠る街シンデレラのごと0時で吉原は眠ります靴並ぶ部屋の前にて息を飲む閉じた瞼にPorn hubお世話になってますお守りと鞄のうちに眠らせたまぁむの文字がまぁるく微笑む差し入れありがとうございました俯いて電子の海を覗き込む人乗せた箱覗く山鳩見下ろす二重構造があった"ゆきかげ"の淡光揺れる店仕舞いスープ求め腹の虫が鳴る私好みの味だけど一度しか食べられてません湯を掻いて願いと共に色を混ぜ帰る君の背花咲き誇らん 入浴剤を買い続けて3年と少しが経ちましたずるり。引き抜いて腰立つか再び沈むかの男は二択賢者モードの強さにもよるのかな横たはる長髪に覗く美しさちひさき寝息と星のまたたきキャストのみなさま、いつもお疲れ様です片隅で頭を垂れるシャワーの頭(ず)何をお前は実らせたのか取りづらいからああやってカランにかけておきます湯浴み場の穏やかなる色合いの中ガードハロー見て伸びゆく背筋一人鮮やかでいつもしゃんと立っている※こちらでアップした短歌は、3割のノンフィクションと3割のフィクションと4割のイマジネーションでできています ダウンロード copy この記事が参加している募集 #今日の短歌 46,809件 #短歌 #今日の短歌 #現代短歌 #風俗 #夏の自由研究 #8月 #百人一首 #吉原 16 出勤前に飲むコーヒー。ごちそうさまです。 サポート