【#毎週ショートショートnote】缶蹴り恋愛逃走中
とある公園で近所の小学生5人が集まって缶蹴りを始めた。
男の子3人に女の子2人。皆、同じクラス仲間だ。
「じゃんけんぽん!」
男の子1人だけがパーで、他の4人は全員チョキだった。
4人のうちの一人が空き缶を思い切り蹴飛ばし一斉に隠れた。
「やっと二人きりになれたね!」
一緒に隠れた子の手を握り、
「今のうちに二人で別の場所へ逃げちゃおうよ!」
と言ってこっそり公園から抜け出そうとしたまさにその時、
「どこへ行くの!ダイチくんは渡さないから!」
大声で走ってきたリエちゃんがダイチくんの腕を掴み引っ張る。
二人でダイチくんの腕の引っ張り合いとなり、ダイチくんが痛さに顔を歪めた。
そこへミナコちゃんがやってきた。
「私が好きなダイチくんに何するの!やめなさいよ!」
そういって、ダイチくんの髪の毛を引っ張る。
ダイチくんは三方向から引っ張られあまりの痛さに失神しそうだった。
そこへ後ろから見ていたタケヒコくんが大声で叫んだ。
「4人ともみーつけた!」
(410文字)
今回のショートショートは以下のマガジンに収めています😌
この記事は、たらはかにさん企画【毎週ショートショートnote】参加記事です。
今回のお題は、裏お題【缶蹴り恋愛逃走中】でした。
いくら恋愛絡みだとしても缶蹴り中に逃げ出すなんて言語道断ですね・・・そもそもオニの子が可哀想でイジメと捉えかねないシチュエーションです(泣)
それはさておき、作品中に逃げだそうとした子たちは両方とも男の子です。
自分が小学生の時に、クラスに男の子好きの男子がおり、同じクラスで学年一のイケメンにベッタリだったことをこのショートショートを書く際に思い出しました。
きっと周りは違和感を感じていたに違いありません。
正直に言うと自分も少なからず思っていました・・・ただ、その違和感は伝えず他の友人と一緒にとても仲良く遊んでいました。
今は多様性の時代。
このような子が受け入れられる世の中になってきているので、昔より現代の方がずっと良くなっている、自分はそう思っています。
皆さんは、過去の時代と比べて如何でしょうか。
次回のお題にも挑戦します。
引き続きどうぞよろしくお願いします!
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