【#毎週ショートショートnote】武器屋の餌付け
勇者一行はある村にやってきた。
村に唯一ある武器屋に入り商人に扱っている武器を聞いてみると、どれも勇者一行には買えない値段だった。
１万ゴールドの「ひのきのぼう」で素振りながら商人が、
「最近インフレが酷くてね」
と冷たく言うと、勇者が武器を買わないと魔王に勝てないと懇願した。
「勇者様にそう言われたら仕方ない。では取引しましょう」
こうして勇者一行は１万ゴールドのひのきのぼうをリースし、リース料を払うためにモンスターたちを狩り、狩ったモンスターから出てくるゴールドを商人に納める毎日が始まった。
ひのきのぼうがボロボロになると商人は新しいひのきのぼうを提供しリース契約した。
それから１年後。
商人は莫大な富を築いていた。
一方、勇者一行は商人なくしては食うにも困り、商人から毎日パン切れを配られてはまるで鳩が餌に群がるように必死にパン切れに食らいついた。
いつしか村の人々はこれを『武器屋の餌付け』と囁きあったとさ。
めでたしめでたし。
（410文字）
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この記事は、たらはかにさん企画【毎週ショートショートnote】参加記事です。
今回のお題は、裏お題【武器屋の餌付け】でした。
表のお題【月夜の寝ぐせ】はコチラ↓↓↓
最近はゲームをしないので時間の浪費はなくなりましたが、RPGのレベル上げはまさに「人生で一番意味の無い暇つぶし」でしょうか（言い過ぎでしょうか😂）。
自分はもう40半ばなのでそんな暇つぶししていたらあっという間にホトケサマでしょうから、そういった贅沢な時間の使い方はしませんが、今となっては学生の頃のような過ごし方が懐かしいです🙂
次回のお題にも挑戦します。
読んでいただきありがとうございました🍀