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ウィーン制作日誌(2021年から継続中)

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丹羽良徳のオーストリアの首都ウィーンでの制作日記。主に展覧会、制作、そして生活に関すること。映像制作からソーシャルプロジェクトまで。だいたいヨーロッパかアジアのどこかにいる。現在…
運営しているクリエイター

#現代美術

天気のエトセトラ

台湾に来ている。台湾の真ん中あたりの台中市の美術館であるアジアンアートビエンナーレという…

丹羽良徳
3か月前
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明日も資本主義なのか

9月からグラーツの芸術祭steirischer herbstが始まるのだけど、2018年に続き2回目のコミッショ…

丹羽良徳
5か月前

なぜ計画経済はうまく行ったのか?

よく人は「新しい時代を作る」というものだけど、そう簡単にできるものだろうか?そもそも時代…

丹羽良徳
7か月前
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食べ物の呪い

高校生の頃、わけもわからないままになぜかデザイン科を志した時期が一瞬あって、美術大学にあ…

丹羽良徳
7か月前

タバコをください

あの人の年齢なんて知らなかったわと思っていたけど、実年齢を聞いてちょっとだけ吃驚してしま…

丹羽良徳
7か月前
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ラジオ

ある芸術祭の記者会見のためにウィーンからグラーツへ移動する早朝バスでうたた寝をしていると…

丹羽良徳
8か月前
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神様

ウィーンに帰ってきた。日本では、なんでウィーンなんかに住んでいるんだ?と800回くらい聞かれたものだから、その時その時の思いつきでいつも違う説明したのだけども、そのどれも間違いではなかろう。理由なんでいうのははっきり説明できるものではなくて、その時その時の状況によってはだ随分と様変わりしてしまうようなものだろう。とはいえ、ウィーンに帰ってきた後の感想は、ああ日本のご飯は新鮮だし、美味しくて安い、地方に行ったならばどこにもそれはユニークな食材で美味しい地元料理が食べれて素晴らし

建築の言い訳

ヨーロッパの都市建築のあの重厚な建築群に囲まれて暮らしていることが慣れてしまうと、日本の…

丹羽良徳
9か月前
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自分の所有物を街で購入する

この作品は何回展示してるんだよというくらい展示回数が多い作品のひとつである。日本やヨーロ…

丹羽良徳
10か月前
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喫煙者

ちょっと困ったなあと考え事をしているうちに1日が過ぎてしまって、もしかするとこのまま人生…

丹羽良徳
10か月前
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裏金の風景論

日本から聞こえてくるニュースといえば「裏金、裏金」とうるさいなとずっと思っていたのだけど…

丹羽良徳
1年前
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クリスマス会

ウィーンに引っ越ししてから7年半くらいが経過してしまった。年を超えてしまえば、もう8年も間…

丹羽良徳
1年前
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路上の主人公

学生の頃から卒業してからしばらく、とても長い期間、宅急便のヤマト運輸の集配担当としてでア…

丹羽良徳
1年前
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革命と言語

百貨店そごう・西武の労働組合が8月31日からストライキを決めたというニュースがあった。日本の百貨店でストライキが決行されるのは60年ぶりだということで騒ついたニュースになっているのだが、こちらヨーロピアンの人々に聞いてみると「まあ労働者の意見を述べる貴重な機会だから同然だ」だというし、僕の住んでいるオーストリアでもインフレを背景に賃上げを求めたりするビール工場やスーパーや鉄道職員が警告ストやったり、少し前行ったロンドンではひと月まるまる、病院や救急車を含む多くの産業が連続的に