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天気のエトセトラ

台湾に来ている。台湾の真ん中あたりの台中市の美術館であるアジアンアートビエンナーレという展覧会に招聘されて、コミッションワークで新しい作品を制作しているのだけども、どういうわけだか旅行する時に限って現地で自然災害がよく起こっているような気がするのは僕だけだろうか。このまえグラーツに滞在した時も、強風と大雨で数日動けなかったことがあるし、いま台湾では大型台風に襲われていて、台湾では学校が休校になっていたりする。日本に住んでいた時には、夏になれば猛暑と夕方が積乱雲による雨、秋になって台風が来て、忘れた頃に地震が襲ってくる(ちなみにさっきも台湾で小規模な地震があったようだ)、自然の前では下手をすれば人間は簡単に死んでしまうので、それなりの用心をするのは当たり前だったのだが、ヨーロッパに住んでからは、そういう季節の変わり目にやってくる自然災害のことなんか忘れてしまったようだ。ウィーンなんて滅多に雨も降らないし、カラッと晴れた青空であることが普通になってしまったのだから、傘さえも持ってないし、雨が降るなんていつのことなのか忘れてしまっている。詳細はよく知らないけれど台湾は、亜熱帯と熱帯気候に跨がった気候分布になるらしい、一年を通じて気温が比較的高いそうだし、今滞在している台中はもう11月になろうとしているのに、30℃前後まで気温が上がるので、Tシャツ一枚でも汗ばむ。日によっては汗だくで室内でクーラーを使いたくなる。話題がない時くらいしか天気の話をしないともいうけれども、自然災害の多いアジアでは天気の話というのは、むしろ人命を守るために必要不可欠な活動であり、まさに重要な問題を孕んでいるのではないかとも思った。今日はここまで。

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