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詩まとめ

5
今までにあげた詩です。
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真っ白な部屋があった

窓が1つ ドアが1つ

窓からは駐車場と向かいのマンションが見える

ドアはずっと閉ざされたまま

窓をずっと眺めていた

駐車場で遊ぶ子供や いろいろな車や 夕日や 雨や

夜には こそこそと泥棒があらわれる

僕だけが泥棒を見ているのが愉快だった

いつまでもこのままだと思っていた

これまではなにも起こらなかったからだ

夜 泥棒と目が合った

驚いた

当たり前だけ

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朝 起きる

一階へ降りて 様子を窺う

母は 昨日と 変わりなかった

黒い砂塵が姿を覆い

顔が見えない 手足が見えない どこも見えない

しかし いつものようにふるまう

朝食を準備している

自分の姿にも気づかず

 

 

今日は早いのね

声をかけられた

どう返答したものか わからず黙る

食べないの

声をかけられている

そんなもの 食べられたものではない

皿の上には 黒い砂

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2つがあった

2つは1つと1つになり 憎しみを以て対立した

乙は憎まれ 甲は憎んだ

憎み憎まれの末 乙は火となった

乙は手あたりしだいに焼き尽くし 甲を滅ぼそうとした

その企ては しかし うまくはいかず

他の因果で 甲は消えた

火となった乙は しかし 存在をつづけた

彼は 甲の子供たちを ねらうことにした

時は流れ 子供たちは 沢山となった

いまだ憎しみはおさまらぬ

リビング

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林に分け入り 1本の樹をみる

ごつごつとした表面に 手をはわせる

清潔とはいえないが いやなものではない

耳をそっとあててみる

柔らかな肉びらが 樹の曲面にそって形をかえる

硬くてもろい心地がする

音は なにもきこえない

しばらくしてから

首を曲げてはなそうとするが 

どういうわけか

はなれない

両手でつっぱねようとする

だめだ

両手もはなれなくなった

どういうつもりだ

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風が好きだ

夏に吹く涼風ではなく

南国の楽園に吹く風ではなく

荒々しく咆哮する風が好きだ

心地よさはいらない

安心はいらない

気の抜けた背に絶望を吹きつける

風が好きだ

高速道路で夏の夜

電気を帯びて吹きつける

怒号混じりの風が好きだ

いつ止むともしれない風が

夏の長草を切り裂いて 

冷たい雨粒を蹴散らして

生温い街の外灯を吹き消して

そうしたときには

あなたはとう

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