【詩】理想のための戦い・5 of Wands
5は現世を表す数だという
五感や五体という言葉にあるように
5は私たちの肉体感覚に通じている
さらに女性数2と男性数3を
足したものということもできる
人間の手には5本の指があり
両手を合わせれば10本になるが
単独では10の完全性には
かけ離れているところから
5は不完全な現世を表すようだ
5という数は
タロットでは峻厳さや変化を
意味している
ワンドという情熱や意志力のスートでは
さらなる発展のための戦い
という意味合いが強くなる
水色の背景の中で
棍棒を持って争っている人々は
この戦いがただ力によるものではなく
精神性の高さを持つことを暗示する
ひとつ前のカードで
ひとときの休息をした主人公は
いよいよ理想を実現するための
戦いに突入していくことになる
ワンドの5で描かれる棍棒は
いずれも芽吹いている
生命力に溢れる若葉が
5人はそれぞれ違う服を着て
バラバラに戦っている
自分の理想を実現するためには
各々の理想のぶつかり合いが
不可避であるようだ
衝突を経るからこそ
この人物は一回り成長できるのだ
他者の意見とぶつかることは
本人にとって楽な道ではないが
切磋琢磨することは
この人物の経験値になっていく
次々に浮上する出来事と
がむしゃらに向き合っていると
感じられるが
今はひるんでいる時ではない
ワンドの道のりは
理想に向かって情熱を掲げる旅だ
ここでの戦いは
自分の意志や情熱を
再確認するものになるだろう
多少の困難に遭遇しても
折れない心
消えない情熱の炎を
試されているのかもしれない