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思いやりを忘れたくない。アナウンサーの藤井貴彦さん著書『伝わる仕組み』を読んだ感想

元日テレのアナウンサーで、今はフリーで活躍している藤井貴彦さんの著書『伝わる仕組み』を読み終えたので、感想を書いていきます。

藤井さんの本を買おうと思ったきっかけは、伝え方が上手になりたかったからです。

心理カウンセラーとして発信を続けていると、ほとんどの内容がアドバイスになります。

「この考え方がおすすめですよ」という表現が、言葉選びを間違えると「今のあなたはダメです。こうしないと幸せになれません!」というように読者を否定して意見を押し付けるように聞こえてしまう気がして怖かったんです。

藤井さんの言葉は大切な情報を伝えつつも、誰かを悪者にしません。私もそんな言葉選びができたらと思い、この本を手に取りました。


本を読み終えて一番最初に思ったことは、藤井さんは言葉選びでたくさんの失敗をしてきた人なのかもということです。

とても賢い人だからこそ要点を絞って端的に意見を伝えたことで、きつく感じられたり、否定されたと思われたり、励ましたつもりが落ち込ませてしまったりした経験があるような気がしました。

そのため伝え方一つにとても気を配り、言葉を何通りも用意して、最適な言い回しやトーンを作っているのかもしれません。

また本を通して感じたのは、言葉を伝える相手への思いやりです。

親しい後輩へのアドバイスであっても、相手の心情を最大限推し量って、背中を押すような熱い言葉を掛けるべきか現在地を伝えてゴールまであとどれくらいかを伝えるだけに留めるべきかを慎重に選んでいる様子が印象的でした。

自分が伝えようとしている相手はどんな心情なのか可能な限り予想して考えられた言葉は、人を安易に傷つけることはないんだと思います。


パソコンに向かって文章を書いていると、読んでくれる人のことを想像できなくなる瞬間があります。

でも私の乏しい想像力をフル稼働させて、どんな人が読んでくれているのか、その人は今どんな心境でこのサイトまで辿りついたのか考えながら、これからも言葉を紡いでいこうと思います。



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