新しい生き方を切り拓く7つの実践
『新しい生き方を切り拓く7つのステップー小業分別経』チャンディマ・ガンゴダウィラ長老(著)、拙訳が刊行されました。よろしければ、ぜひお読みになってみてください。
1 慈しみの実践
2 思いやりの実践
3 怒らない実践
4 他者の幸せを喜ぶ実践
5 施しの実践
6 謙虚さの実践
7 問うべきことを問う実践
物質的な幸せであれ、精神的な幸せであれ、出世間的な幸せであれ、
何かしら幸せを享受するためには、
心や感情、煩悩を管理することが欠かせません。
怒ったり、嫉妬したり、欲張ったりしない心、
そういった善い心や行為によって、
私たちはおのずと幸せへと導かれていくのです。
生命を殺すのではなく、慈しむことによって、
生命を傷つけるのではなく、思いやることによって、
怒るのではなく、怒らないことによって、
嫉妬するのではなく、他者の幸せを喜ぶことによって、
物惜しみをするのではなく、施すことによって、
傲慢になるのではなく、謙虚になることによって、
問うべきことを問わないのではなく、問うべきことを問うことによって、
善い原因がつくられ、条件がそろったとき、おのずと善い結果が現れる、
とブッダは教えられました。
この因果法則としての〈業の法則〉を理解し、
執着のない善い心で、日々淡々と善い行為をおこない、
さらに心を清らかにしようと精進するなら、
やがて一切の苦しみを乗り越える智慧が現れるでしょう。
チャンディマ・ガンゴダウィラ
Bhante. Dr. Chandima Gangodawila
◎目 次
はじめに―人のあいだに見られる差
第1章 何が人生をつくるのか?
■ 業〈カルマ〉についての誤解
■ ブッダが教えた「業」とは?
■ 「業」から見れば、人はみな公平
■ ごまかさずに自分を正直に観ることができるか?
■ 「業」とは何か?―その正体
・業だけが自分のもの(kammassakā)
・業を引き継ぐ(kammadāyādā)
・業から生まれる(kammayonī)
・業は切り離せない(kammabandhu)
・業はよりどころ(kammapaṭisaraṇā)
・生命に優劣をつけているのは「業」
■ 5つの法則
・気象の法則(utu-niyāma)
・種子の法則(bīja-niyāma)
・業の法則(kamma-niyāma)
・心の法則(citta-niyāma)
・法の法則(dhamma-niyāma)
■ 身・口・意を管理する
第2章 善い結果に導く7つの実践
1 慈しみの実践
・殺生する人
・生命を慈しむ人
・生きとし生けるものへの慈しみ
2 思いやりの実践
・他の生命を害す人
・他の生命を害さない人
・生命を大切にする心
3 怒らない実践
・ささいなことで怒る人
・多くのことを言われても怒らない人
・穏やかさと忍耐
4 喜びの実践
・嫉妬する人
・嫉妬しない人
・他者の成功を喜び、感謝する
5 施しの実践
・施さない人
・施す人
・与えることで豊かになる
6 謙虚さの実践
・傲慢な人
・傲慢ではない人
・尊敬する心
7 問うべきことを問う実践
・智慧のない人
・智慧のある人
・最初に問うべきこととは?
第3章 大切なのは、いまの行為
訳者あとがき
著者紹介
◎著者 G. チャンディマ長老のメッセージ
◎詳 細
チャンディマ長老の本(日本語)
【著 者】
チャンディマ・ガンゴダウィラ長老
Ven. Dr. Chandima Gangodawila
テーラワーダ仏教長老。2008年、スリランカの国立スリジャヤワルダナプラ大学で、学士号(優等学位)を取得。最優秀賞を受賞。
2015年、博士号を取得。
カナダに渡り、ブリティッシュコロンビア大学で4年間、仏教チャプレンを務め、さらにヴィクトリア大学で教鞭を執る。
現在、カナダのオタワ・テーラワーダ・ブッディストヴィハーラに在住。
カナダを中心に、イギリスのケンブリッジ大学、アメリカ、マレーシア、タイ、スリランカの大学や寺院で、講義や法話をおこなっている。
著書に『業(カルマ)は直線ではないー生き方を変えられるのは、いま:大業分別経(Mahākammavibhaṅga Sutta)』『幸せへの鍵:慈経(Metta Sutta)に学ぶ〈15の善習慣〉と〈10の善行為〉』『妄想の対処法―認識プロセスを観察し、妄想ループを絶ち切る:蜜丸経(Madhupiṇḍika Sutta)』(Sukhi Hotu), 英語の著書や論文に “A Critical appraisal of the contribution of Germany and France to Sanskrit studies” “An Annotated Translation Into English Of Ratnamālāvadāna With A Critical Introduction” などがある。
生きとし生けるものが幸せでありますように