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勉強が出来ないのは、やる気がないわけでも努力が足りないわけでもない…という子もいる

先日、東洋経済の記事を読んでツイートしたら、反応がありまして。
そういえば、1年前は、何でうちの子が学校の勉強についていけなくなりつつあるのか分からず、悩んでいたことを思い出しました。実際問題、「小3の壁(9歳の壁)」というのがあり、3年生になると授業の進度も速くなり内容も高度になるので、ついていけなくなる子が出てくるのです。それは単に「努力が足りない」わけではない、という結果になったので忘備録として書いておきます。

公立の小中学校の学力…子供によってかなり差がある

うちの子は、軽度のLD(学習障害)があり、学校の一斉授業だとついていけない部分があります。聴覚優位であることとワーキングメモリが標準以上であることから周囲も気づかなかったのですが(今でも信じてくれない人も何人もいます)、WISCで処理速度が非常に遅いという結果が出ているので、本人はとても苦労しています(板書や書き取り、筆算問題など、特定のジャンルの作業が非常に時間がかかります)。
なので、我が家的には、予習復習をタブレット(スマイルゼミ)で行い、授業に臨むことで、なんとか取り残されないようにするので必死になっています。

このツイートの元ネタとなる東洋経済オンラインの記事の冒頭は以下のようになっています。

最大40人の児童・生徒の集団に対して、1人の先生が一斉授業を行うというスタイルが基本だ。こういった授業でいちばん問題なのが、児童・生徒たちの学力格差が非常に大きいということだ。
とくに、算数・数学の授業でそれが顕著だ。公立の小中学校の場合、同じ年齢の児童・生徒の集団とはいっても、算数・数学における学力格差は非常に大きい。例えば5年生の児童に「円の面積」を教えるとしよう。中には、塾などで学習済みですべて完璧に理解している子もいる。一方、基礎的なかけ算やわり算さえおぼつかない子もいる。足し算や引き算さえできない子がいることもよくある。
(全文はこちら)

このツイートに対して、

このようなリプをいただいて、思い出しました。私も、学生時代はどちらかと言えば勉強が得意な方でしたので、出来ない子に合わせる公立のやり方に不満があったこともあり、中学は私立に進学したのです。
しかし、今、小5の息子を見ていて感じることがあります。
勉強をしたい気持ちがあっても出来ない子がいる。勉強が出来るようになりたいのに頑張っても出来ない子がいる。みんなと同じやり方では勉強が身につかない子がいる、ということを知りました。
このことをもっとたくさんの人に知ってほしい、と思っています。
私が小5息子の発達問題に正面からガチで関わっていこう、と決心したきっかけをnoteに残しておこうと思います。

「気づかれない子どもたち」

そもそも、1年前(息子小4)は、私自身は学習障害についての知識は全くありませんでした(発達障害と言えば、ADHDと自閉症スペクトラムとアスペルガー…という言葉を知っている、という程度)。
たまたま、友人の小学校教諭が「ケーキの切れない非行少年たち」の読後感想をSNSに投稿していたのを読んで、私は脳天を直撃するような衝撃に襲われるのですw
学校の勉強についていけないのは、本人の努力が足りないからではなく、本人が持っている特性によるものも大きく影響します。そして、それを親や先生など大人が気が付かないことで見過ごされてしまい、後々に大きな事件に発展しかねない…と。

作者の宮口浩治さんのインタビュー記事に、以下のようなことが書いてあり、この詳細が「ケーキの切れない非行少年たち」に記載されています。

医療少年院に収容された非行少年たちの成育歴を調べてみると、小学2年生くらいから勉強についていけなくなり、学校では『厄介な子』として扱われ、友人にいじめられたり、家庭で虐待を受けたりするなどネガティブな環境に置かれています。軽度知的障害や境界知能があったとしても、その障害に気づかれることはほとんどありません。次第に学校へ行かなくなり、暴力や万引きなどの問題行動を起こし、犯罪によって被害者を作り、逮捕され、少年院に入ることになる。そんな状況になって初めて障害があると気づかれる子どもたちが大勢いることに危機感を抱きました」
引用元:文春オンライン

親が子どもの「困り感」に気づかないことによって、子どもに辛い思いをさせてしまう…こんなことがあっていいのだろうかと私は危機感を覚えました。
周囲に発達障害のお子さんがいらっしゃる方に聞いたら、とにかくこの問題は「親が認識して学校や医療機関などに働き掛けないと、まったく解決できない」ということが分かったのです。
当たり前ですが、先生がうすうす「ひょっとして」と感じたとしても忖度してくれるわけではありませんし、黙って配慮してくれるなんてことはありません。
いろいろ聞いてみたらわかったのですが、実際問題、子どもの学業成績が落ちたり授業態度が悪くなったり…と、何らかのサインが出ていたとしても、「うちの子は障害なんかじゃない」「成長すれば解決できるでしょ」と、全く動かずに放置する親御さんも少なからずいることを知りました。
親が気づいて、ちょっと工夫するだけで子どもの困り感は多少は減るのに…とは思うのですが、他所のお子さんのことまでは私はどうにもできません。
担任の先生が良心的ならば、通級指導やWISCを進められるケースもあるみたいですが、このご時世、クレームを恐れて直接親御さんに言うことはあまりしないようでした。だから、本当に、親が気づいて動いたところのお子さんだけが配慮を勝ち取れるのです。(勝ち取れる…って表現がいいかどうかは別として)

ガチで向き合って良かったけど、もう少し早く気づいてあげられたら…という後悔も

あくまでわが子の場合ですが、市の教育機関でWISCという知能検査を受けたら、(全般の平均は標準値なのに)特定の項目が著しく出来ないことが分かりました。診断を持っていったら、学校側はすぐに動いてくれました。(要するに、結果見ただけでこれは配慮しないとまずい、と学校も判断したということですねw)
その経緯はこちらに書いてあります。

今思えば、低学年のころから、音読の宿題が非常に苦手で1字ずつ拾い読みをしていたり、漢字ノートの宿題に1ページ1時間かかるなど、そのころから学習障害の兆候は出ていました。療育は早期に開始した方が効果が出るといわれています。できることなら、あの頃に戻ってビジョントレーニングと音韻のトレーニングをしたいです。

学校は社会性を身に着けるところと割り切り、勉強はタブレット学習で補うと決めました

学校の授業はついていくのが大変ですが(板書をしているうちに次の内容に進んでしまうので、ついていけない)、主要教科や漢字練習などは、タブレット教材(我が家はスマイルゼミ)が非常に効果がありました。学校は、同年代の友達と交流し、社会性を身に着けることに重点を置いて、主要教科の予習復習はタブレットを中心に行う…という仕組みを作ったら、息子のテストの点数が少しずつ良くなってきました(とはいえ、息子の中では…ですよ。標準と比べてはいけませんw)

発達の支援は、「親が申し出ないと学校は動いてくれない」のが現状

これだけは、本当に、声を大にしていいたいのです。「この子大丈夫かな」と周囲が気が付いたとしても、親が気が付かないとダメなのです。仮にうちの子と同じ現象が起きている子が他にいたとしても、親が学校に働き掛けて配慮を申し出ない限り、その子はどんなに困っていても「普通の子(定型発達の子)」として扱われます。
自分の子が、学校の勉強についていけなくなった場合、塾や家庭教師などで補完することも大切ですが、同時進行で「全体のIQは問題ないのに、ある分野だけどうしても出来ない」特性がある、学習障害の可能性を疑ってみてはいかがでしょうか。
うちはあと2年早く動いていれば…と今でも後悔しています。発見が早いほど療育やトレーニングの効果が出るといわれています。
子どもがどんなに困っていても、親が気が付いて動かないと全く解決に進まない…発達問題は「困っている当事者」と「動かなければならない人」が別…という、非常に難しい問題なのです。



ちなみに、我が子の発達凹凸に関する記事はこちらのマガジンにまとめてあります。


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