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短編 第二集

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日常の隙間に入り込む、切なくも儚い存在
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2024年11月の記事一覧

朝霧の怪 #シロクマ文芸部

 霧の朝駆けは馬も嫌がる。  夜半に冷え込んだ街道は朝方には濃霧に包まれていた。視界を遮…

吉穂みらい
3か月前
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受傷告知

 紅葉唐門からひとりの僧がかすかに香を漂わせながら衣擦れの音だけをさせて出て行った、きび…

吉穂みらい
3か月前
82

本日は晴天なり #シロクマ文芸部

 「秋」と「本日は晴天なり」、どちらを選びますかと男は言った。  その男に会ったのは去年…

吉穂みらい
3か月前
72