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人手不足でも転職活動が簡単にならない理由3つ
少子高齢化により深刻な人材不足が叫ばれています。
しかし、「働き手が不足してるんだから、転職が簡単になるんじゃ?」
なんて考えている人は要注意。
人材不足だから転職活動が一概に簡単になるということはありません。
今回は、人手不足でも転職が簡単にならないと考える理由を3つをピックアップし、背景について書いてみました!
① 求職者のスキルと採用側ニーズの乖離
まず一つ目の理由は、求職者のスキルと採用側ニーズの乖離です。企業は必ず「こういうスキルや経験がある人が欲しい」という目標を掲げて採用活動をします。
もし仮に応募者が100人いたとしても、誰一人ニーズを満たしていなければ、妥協しない限り採用に至らないこともあります。
これがヘッドハンティング、転職エージェントの仕事の一番難しい部分でもありました。
今後テクノロジーや経済環境が急激に変化する中で、企業側の採用ニーズが更に高度&複雑化するはず。
例えば飲食や製造業であれば、海外市場での勝負メインになっていくと思うので、語学力はもちろん海外市場の知識や肌感覚が重宝されるスキルや経験になると思います。
また、大企業も採算の取れない事業をクローズして、新しい事業を展開していかなければ生き残れません。
新規事業開発の経験や着想力、未来予測力は今後ニーズの上がる経験や資質ではないでしょうか。
上記のようなスキル、経験、資質に追加してAIを活用してきた経験があれば、これからの転職市場でも戦うことができる可能性が高いです。
一方で、今まで語学勉強を全くしてこなかった。市場を予測して新規案を考えるのは苦手。AIなんてよくわからない・・・というタイプの人材は企業側の採用ニーズとかけ離れてしまい、転職活動が難しくなってしまう可能性が高いです。
つまりは、語学力や新規事業経験に限らず(あくまで一例です)、企業が生き残る為に武器になるスキルや経験を持っている人は、いろんな企業からラブコールをもらいます。
一方で、戦える武器がない人は、例え頭数が足りなくても、採用しないという判断になります。
採用ニーズの更なる高度&複雑化が引き起こす、求職者のスキルと採用側ニーズの乖離が、人手不足でも転職活動が簡単にならない理由の1つだと考えます。
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② 高スキルの人材の流動性がより高まり競争が激化
人材不足や社会の変化によって、今後はもっと転職が一般的になります。
転職活動をされたことがある人ならわかると思うのですが、転職活動は市場の中での他求職者とのイス取りゲーム。
イスをとれるかどうかには、①で上げたスキルや経験の他、企業とのマッチ度合いや、タイミング等の運の要素も絡んできます。
今後転職がより一般的になるににつれ、高スキルの人材が今までよりも速いスピードで流動する可能性が高いです。
色んな企業から引っ張りだこになる「高スキル人材」は、1社での任務がおわれば、次の会社にヘッドハンティングされ、それを短期スパンで繰り返す(その度に年収が上がる)なんてこともあると思います。
また、本当の「高度専門家人材」はフリーランスで複数社と同時に業務提携をするような働き方をしていくと予想されます。
企業側も業務委託契約でPJ参画してくれる、スーパーフリーランスなどを活用することで、大幅な固定費削減ができます。
これからはこういった、高度スキル人材やスーパーフリーランスたちが転職市場に沢山いる中で、全員が戦わなくてはいけないということです。
このような転職市場での競争の激化が、人材不足になっても転職が簡単にならない理由の1つだと考えています。
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③ 最終的には企業の淘汰が進み人材不足は解決する
3つ目は最初の2つより長期的な視点です。
①、②ではテクノロジーや環境の変化による採用ニーズの高度化と、それに伴う人材流動性の高まりが引き起こす競争の激化について書きました。
①、②の流れの先には、多くの企業の淘汰が起こると思います。すでにコロナで飲食や小売り業界はかなり淘汰が進みました。
一方で、赤字だけど今までの貯えがあった、または行政からの補助があるから生き残れている企業はまだたくさんあります。
これから10年以内には、すべての業界で淘汰&入れ替わりがあるのではないでしょうか。
そうなると、一時的には人材不足であっても、最終的には企業の数自体がスリム化されるのではないでしょうか。
また、その時点で生き残れている企業は、”人材不足による生産性の低下”という課題を解決した企業だけだと思います。
そうなると、結局人材不足という問題自体が解消されると思いませんか?
つまり10年以上のスパンで考えると、人材不足はいづれ課題でなくなり、転職は簡単にはならない、むしろめちゃくちゃ難しくなる可能性もあると思います。
まとめ
今回は「人手不足でも転職活動が簡単になるわけではない理由3つ」という題で記事を書きました。
おさらいすると、
① 求職者のスキルと採用側ニーズの乖離
② 高スキルの人材の流動性がより高まり競争が激化
③ 最終的には企業の淘汰が進み人材不足は解決する
③に関しては、結局人材不足も短期的な課題であり、長期的に雇用が増える=誰でも簡単に転職できる世界になるわけではない、という視点で書きました。
これだけ見ると「どうしよう・・」と思ってしまうかもしれません。しかし、逆に上記③つを前提にして考えれば、今後どんなスキルや経験を積むのが良いのかが見えてくると思います。
それでまた次回♡
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— 岩田芳枝@キャリアコーチ/産業カウンセラー/ヨガインストラクター (@Iwta_Yoshie) August 15, 2021
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