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説明しても、なかなか行動に移さない社員がやる気になる方法(前編)


ある上司からの相談です。

「何度説明しても、なかなか行動に移さない社員がいて困っています。
どうしたらやる気になってくれるでしょうか」

読者のみなさんなら、どんなアドバイスをしてあげますか。
一緒に考えていきましょう。

『こんなに社員のことを思っているのに
なんで行動に移さないんだー!』
という気持ちが伝わってきますね。

私も昔はそうだったので、その気持ちわかります。
今回は、スタンフォード大学オンラインハイスクールの星野校長が提唱する
『全人類の心のベース!持つべき3つの源』をもとに解決していきましょう。

(え、何それ?)
と思われた方も多いと思いますが

人には心の三大欲求があるということです。
1.つながりたい(関係性)
2.役に立ちたい(有能感)
3.自分で決めたい(自発性)

この3つの欲求を満たしていくと、人はやる気が湧いてくるということです。

◆部下と心のつながり(関係性)はありますか?


何度も説明しているのに、なかなか行動に移さない
『なんでだー』という上司の気持ちは、
部下にはどう響いているでしょうか。

おそらく、『責められている!』と捉え
『自分はダメな人間だー』というように考えていないでしょうか。

そうなると、部下は不安や恐怖を覚えます。
これでは一歩踏み出すことができません。

◆認知的共感で心のつながりが生まれる


そこで、して欲しいことは認知的共感です。
例えば、部下の「わかりません」を『そうか、わからないのかー』

「なかなか行動に移せません」を
『そうか行動に移せないのか、それは辛いなー』
部下の言っていることや状態をそのまま受け止めてください。

すると、部下は『自分をわかってくれている』という気持ちになり
上司とのつながりを感じることができます。
心の三大欲求の一つ『つながりたい』を満たされた状態です。

つながりを感じた部下はやる気が出てきます。
やる気の状態になると脳の中でドーパミンが分泌され
集中力と記憶力が高まってきます。

だから、上司の説明も部下の頭に入っていきます。
行動に移れる準備ができてきます。

自戒を込めて、この認知的共感が意識できるかできないかで
リーダーとしてチームに与える影響は大きく変わります。

◆誰かとコラボするとつながりを感じる


さらに、誰かとコラボ作業ができると
他者とのつながりができ、やる気になります。

例えば、仕事やプロジェクトを本人だけに任せるのでなく
それぞれが役割を持ったペアやグループに任せるようにしましょう。

上司に報告すると気が重たくなるかもしれませんが
同僚同士なら、気軽に報告し合うことができます。
報告し合うというより教え合う関係になれるといいですね。

誰かに教えることを意識するとインプットの質が上がります。
アンテナが立ち有益な情報を集めようと行動します。

お互いに教え合う協力し合えるスタイルをつくっていけると
一体感でき深いつながりが生まれてきます。
だから、さらにやる気も湧いてくるわけです。

次にすることは「役に立ちたい(有能感)」の欲求を満たすことですが、
長くなるので次回お伝えします。

◆今回の質問

【なかなか行動に移さない部下と、どんなつながりを持っていますか?】

次回に続けます!お楽しみ!

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