見出し画像

今日も農業を学んだ日

前回は、一戸さんと中小企業家同友会の勉強会に参加しました。

今回は、北海道立総合研究機構 花・野菜技術センター主催の「ブロッコリーWebセミナー2023」に参加しました!

さいこうファームにとって主力野菜のブロッコリーの勉強会、オンラインで参加できるのはすごく助かります。

セミナーは10時半〜14時半、合計7個の講演が行われる盛り沢山な内容です。ちなみに講演内容はこんな感じ。

 【講演内容】
     (午前の部)
     「一斉収穫に適したブロッコリーの品種特性」/花・野菜技術センター 主査(野菜)田縁勝洋
     「ブロッコリー直播栽培における出芽特性と収穫期」/道南農業試験場 研究職員 菅原魁人
     「ブロッコリー直播栽培における収量特性」 /十勝農業試験場 主査(園芸)坂口雅己
      「加工業務用ブロッコリーに有望な大型花蕾生産について」/ 農水省農林水産技術会議事務局研究統括研究専門職 高橋 徳 氏
     (午後の部)
   「ブロッコリー収穫機HB1250」 /ヤンマーアグリジャパン株式会社 北海道支社 アグリサポート部 柳田梨帆 氏
     「ブロッコリー収穫機HB1250の作業性能について」/十勝農業試験場 主査(栽培システム)吉田邦彦
     「ブロッコリー栽培における一貫した作業の省力化」 /音更町農業協同組合 販売部 青果課課長 山岸晃雄 氏

全体的に、一斉収穫や収穫機械など、スーパーに並ぶ生食用ではなく、飲食や工場にいく加工用の話がメインでした。スーパー向けのブロッコリーを作っているぼくらには、しばらくは関係ないかなぁと感じるところもありました。

しかし、とても興味深い話が2つありました!

1つはブロッコリーの直播き栽培。
「ブロッコリーは苗作って畑に移植するものでしょ。苗八作なんでしょ!」
と思っていました。
それが、直播きで作れるなんて。しかも直播きでもうまくやると発芽は9割を越える上、移植より早く収穫できるだなんて。直播きでいいならさいこうファームのエース、野菜移植機ナウエルナナいらないやんけ・・・。

ただ、直播きにも2つ懸念点がある模様。

1つ目の懸念点は、移植よりも畑を選ぶ可能性があるとのこと。畑の状態によっては発芽がそろわないこともあるようです。うちの場合はどうなんだろう?

もう1つの懸念点は、除草。個人的にはこちらのほうが気になりました。ブロッコリーに使える除草剤は、移植栽培を前提に登録されているため、直播きだと現時点で使えるものはなさそうとのこと。上手な人ならトラクターで爪を引っ張る物理的防除でなんとかなるかもだけど、どうかなぁ・・・。ちなみに、直播きでの農薬登録の検討も進んでいるようです。

ということで、懸念点はあるもののブロッコリーの直播きはとても惹かれました。今年、ちょっとだけ試してみようかなぁ。そうなると、簡単なものでもいいから播種機が必要だよなぁ。

2つ目の興味深い話は、ブロッコリーの品種の話。
講演で話していた方の多くが、「SK9−099」という品種に注目してました。このSK9-099、収量性、花蕾品質、一斉収穫可能日数の点から有望だそうです。しかも耐病性も高めらしい。

「これは良さそう!」

さいこうファームが使っているのは「おはよう」と「ピクセル」。主に「おはよう」を使っています。「おはよう」はうまく行けば、みるからに美味しそうなブロッコリーができるのですが、どうにも病気に弱い感じを受けています。去年は本当に病気に悩まされました。

「もはや、今年はSK9-099を育てればいいのでは?」
と思っていたら、これにもやっぱり懸念点はあるようでした。

それは、茎の長さが短いということ。ブロッコリーはある程度、茎を残して出荷します。SK9-099は茎が短い品種なので、かなり地際すれすれに切る必要があるとのこと。しかも茎が太めなので、包丁で切って収穫すると、明らかに他の品種より苦労するらしい。

うーん、それはちょっと困る。でも病気で出荷できないほうがもっと困るしなぁ・・・。

いずれにせよ、今年は絶対SK9-099も試してみようと思います。

直播きの話、品種の話、この2つの話が聞けただけでもとても有意義なセミナーでした!

その他もブロッコリーの収穫機の話とかも、ぼくらが使うのはまだ先になりそうですが興味深かったです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。東京から北海道オホーツクの美幌町に新規就農した4人と1匹家族の農業、子育て、おすすめスポットなどをほぼ毎日更新しています。もしよろしければ「スキ」「フォロー」をお願いします!
(登場人物)
ぼく:東京大学で農学博士取得後、ベンチャーで8年勤務。その後、北海道で新規就農。
幸枝さん:ぼくの妻。北海道大学で生命科学修士、ぼくと同じベンチャーで同期入社。2015年に結婚。
つむぎ:3歳の長男。北海道で元気いっぱいに成長中。電車、働く車、飛行機など乗り物大好き。
スピカ:2歳の猫。女の子。網走の病院で保護されていたところからぼくの家にやってくる。
櫂:0歳の次男。長男が騒ぎ回る横で、どっしりと寝ている大物感を漂わせる。

この記事が参加している募集

サポートとは「投げ銭」の意味です。 サポートにて100円でも200円でも頂けるとやる気に繋がります!皆様のサポートありがとうございます!!