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アダルトチルドレン・毒親サバイバーの方が自分らしい人生を取り戻すヒント#9【最終回】親が毒の連鎖を断ち切るヒント

アダルトチルドレン・毒親サバイバーの方が自分らしい人生を取り戻すヒントをテーマにシリーズでお伝えする記事の9回目です。

今回は、すでにお子さんから「毒親認定」されてしまったかた、あるいは毒親サバイバーのかたで「毒親育ちの私も将来は毒親になるのではないか?」と育児・子育て・我が子との親子関係に不安を抱いているかたに、「子ども視点」ではなく「親視点」から毒を断ち切ることについてお話しをさせていただきたいと思います。

繰り返しになりますが、これまでの「子ども目線」と違ではなく、「親目線」である点をお間違いのないようにお願いします。


お子さんへの「毒影響」が心配なあなたへ


これまでお話ししてきたように、たとえ精一杯育児に関わっているつもりでいても、親心が強すぎるあまりに、子どもが望まない「過干渉」「過保護」になっていることに気づいてなかったり、あるいは、親の情緒的な問題、発達的な問題や、子どもとの相性の問題などによって、子どもに毒的な影響を与えることがあることはこれまでの記事で触れてきた通りです。

もちろん、そうした心配が「ただの杞憂」で終わるに越したことはありませんが、お子さんへの毒影響に心当たりがあると心を痛めていらっしゃるかたに、重要な2つのことをお伝えしたいと思います。

一つは、過ちに気づいたら素直にその過ちを認め、子どもに罪はなかったことを納得するまで説明し心から謝罪すること。

もう一つは、過ちを犯すもととなった「真の原因」を突き止め、改める姿勢を誠実に見せ続けることです。

『#3「愛着スタイル」「禁止令」「人生態度」』のところでもお話ししたように、子どもに言ってはならないことを言ってしまったり、やってはならないことをやってしまったとき、自分の振る舞いについて自己弁護に終始したり、気づいていないふりをしたり、形だけの謝罪で取り繕うなどすることなく、親の間違いだったことを素直に認め、正直に事情を説明し、改善する姿勢を誠実に見せ続ければ、それは子どもにとって、どんな特効薬よりも心に効く「解毒剤」になります。

まずは、この2点をおさえておきましょう。

●子ども視点で自分の言動を観察するヒント


そもそも、子どもが
・親に振り回されているように感じる
・コントロールされているように感る
・気持ちを受け入れてもらえないように感じる
など、親に「毒っけ」を感じるベーシックな理由は、「親の都合を優先している」「自分が軽んじられている」というものです。

つまり、親子関係を健全なものへと変化させるには、親が「親目線から離れて子ども目線から自分の言動を観察する力」を育むことが基本セオリーになると言えます。

これはなにも、子どもが危険な目に合わないように行動を制限することや、子どもの社会性を養うための躾を否定しているわけではありません。

そうした場面においても、「自分の言動や振る舞いが、子どもの目にはどう映っているのか?」といった子どもに寄り添う視点を持つことの大切さをお伝えしたいのです。

実際、子どもの頃に親の都合に振り回されるばかりで、寄り添う関わりをしてもらえた経験がなかったと訴える人の多くは、大人になっても人間関係で振り回されることによる「しんどさ」「生きづらさ」を抱えてしまうことが少なくありません。

では、子どもの視点で自分の言動を観察する力を磨くには、どうすればいいのでしょうか?

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