【要点解説編】部下にはじめの一歩を踏み出してほしい上司の方へ　～コンフォートゾーンからのかんたん脱却方法～

１．こんな部下はいませんか

部下のＡさんに、例えば、「今までやったことのない業務に挑戦してみようか」と働きかけ、Ａさんも「やってみます」と返答してくれるのに、いざやり始めると消極的で自らブレーキをかけているように見える。経験のある業務はきちんとやってくれるのに、新たなことには足がすくんでしまう。

そんな部下Ａさんにどう接したらよいのか、Ａさんの心の中の動き（心のメカニズム）を解き明かし、Ａさんが新たなことに積極的に取り組んでくれるようになる方策を考えていきましょう。

２．この現象は起こるべくして起こっている

実は、これは、事の大小はあっても、誰にでも当たり前に起こる現象です。今ある殻を破って新たなことに挑戦するときは、誰もが不安を抱きます。

３．この現象の発生メカニズム

心の中には、コンフォートゾーンと呼ばれる居心地の良い場所がありますが、部下Ａさんのケースでは、そこに『やったことのない業務への挑戦』という異物（思想）が入ってきました。
すると、Ａさんの価値観をつくりあげている思想が、「その挑戦によって、今の業務をおろそかにしてはいけない」というような『正論』を掲げ、その異物（思想）を攻撃し始めます。
そして、この内面で起こっていることが、”新たなことに足がすくんでしまう”という行動になって表れるのです。