来冬を前にトロントは華麗な晩秋の装い
米国のサンクスギビングデー(感謝祭)より1か月以上早いカナダのサンクスギビングデーが、10月12日(月、法定休日)に終わり、トロントでも朝晩の冷え込みが本格的になりはじめました。当然のことながら、米国の北に広がるカナダの大地ですから、農作物などの収穫時期も早くなるのでカナダの感謝祭のほうが米国より早いわけです。
今年はコロナ・パンデミックで例年には起こらないことが続出していますが、感謝祭の慣わしもその通りになってしまいました。普通なら家族や友人らが一堂に会し、ターキー料理とか定番の感謝祭料理をにぎにぎしく食べるのですが、州政府のお達しで「今年の感謝祭は直近の身内だけでこぢんまりと祝うように」ということになってしまいました。
毎年、9月末から10月中旬ぐらいまでの間にオンタリオ湖を回遊していたサーモン(鮭)の群れがそれぞれの生まれ故郷の河川の入り口から遡上を始めます。私たちがしょっちゅうハイキングで歩くトレイルの傍らを流れるクリーク(渓流、小川)にものぼってきます。今年はあまりラッキーでなくてサーモンのよい写真を撮ることがまだできていませんので、これは2年前撮影、しかも大きなサーモンの魚体は見えていませんのであしからず。
サーモンがのぼってくる頃に、市内の森やパーク、ハイキング・トレイルなど広葉樹がたくさんあるところがいっせいに紅葉し始めます。黄葉する木もいっぱいあります。紅葉、黄葉と針葉樹の緑がうまい具合に交錯し合って晩秋の超華麗な色彩ショーになるのでしょう。このあと、数回雨が降ったり、強い風が吹いたりすると、市民の目を楽しませた豪華ショーもあっさり終わりを告げることになります。その後は裸の樹々や草原が延々と続くことになり、多くのトロント二アン(トロントっ子)は米国のフロリダ州にでも移りたいと願うのです。
*「見えない」サーモンの写真以外の3点は10月13日、トロント市東端のルージュ・パークを歩いた際、撮ったものです。