お母さんの力

子どもがただ子どもで

お母さんが

ただお母さんである時

そこには何の抵抗も無い。

わたしはそれを知らなかった

お母さんの力はすごい。

どんなにトゲトゲの子どもでも

お母さんが

ただお母さんでいて、

ただお母さんのまま包み込む時

子どもはただの子どもになって

やわらかく

ほわほわになる。

お母さんがただお母さんである時

子どもは

ただ子どもで居る。

それがどんなに美しく

それがどんなに尊いか。

この子の呼吸と体温が

私にそれを教えてくれる。

ただそれだけのことなのに

私達はなぜ硬くなるのか。

それがどうして難しいのか。

私達はそれを知らなかったから

少し遠回りをしているだけだ。

私たちはもっと信じていい。

お母さんの力を信じていい。

「ちゃんと」も

「ふつう」も

「はやく」も要らない。

この子の温かい呼吸が

私をただお母さんにしてくれる

それだけのこと

たったそれだけの奇跡。