オンラインでもっとも生産性が高いのは、”だれも喋らない”会議(理論編)
こんにちは。米川(@yoneshi0320)です。
これから求められる人材、「バフ人材」。彼ら彼女らが発揮する「バフ(=チームの能力を最大限発揮させる行為)」に関するnoteです。
バフ人材とは?は、こちらをお読みください。
※今回の記事は「理論編」です。手っとり早くフォーマットや活用事例を知りたい方は、「実践編」をご覧下さい。
17秒で読めるまとめ
こんにちは。オンライン会議の「負の面」
ZOOMやTeamsでのオンライン会議が市民権を得た2021年。しかし、会議の「進め方」もアップデートされているか?といえば、ぼくの周りはあまり変わっていないです。
当のぼくも、ついこの前までは進め方を意識したことはありませんでした。しかし、とある売上数兆円企業の営業人事支援、具体的には、育成施策の企画や企画会議の進行まとめ役を請けたことで、オンライン会議の「負の面」にぶちあたりました。
会議にも"パレートの法則"
会議初回。人事チームのメンバーは8名、時間は1.5時間だったのですが、マネジャーとその右腕の方が1時間以上喋っていたのです。たしかに初回なので、目的や意味をきちんと共有する必要があります。が、あまりにも聞くのが長すぎる体験。
その後も2回の会議でマネジャーが進行したのですが、どれも8割はマネジャーと右腕の方がしゃべる結果に。(言わずもがな)他メンバーの発言量は、低いままでした。
イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートは、1890年代に経済において「全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出している」と提唱。これはパレート(80:20)の法則と呼ばれますが、まさに2021年のオンライン会議でもみられたのです。
(脳の)メモリの無駄使い
もちろん、一概にこの会議の進め方が悪いとは言えません。企業、特に若手クラスから聞く不満に「マネジャーが仕事の目的や、自分への役割期待を説明してくれない」が挙げられます。このマネジャーはその点で責任を果たしている、といえます。
一方、ぼくにそもそも依頼された目的は「メンバーから多様な意見が上がってくる会議にして、企画の質を上げたいから」でした。なるほど。とすると、当の状況は好ましいとはいえません。
なぜこの状況が起きているのか?様々な理由は考えられますが、ぼくは要因のひとつに「メンバーの脳のメモリを無駄づかいしている」を設定しました。
せっかく参加しているのに、発言者が話す(=アウトプット)に対し、他7名は聞く(=インプット)しか、起きてないのです。
「みんなで話すと良い意見が出る」は、幻想
USBメモリやイオンドライヤーを開発した、世界で活躍するビジネスデザイナーの濱口秀司さん。彼は「コミュニケーションの量は、アイデアに無関係」と断言しています。
ぼくが参加していた会議は、だれか一人が発言していると他のひとは発言できず、(皮肉にも)活発なコミュニケーションすら起きていなかったのです。
では、どうすべきだったのか?
3回目の会議後、ぼくは考えました。メンバー個々に考えぬいてもらい、かつそのシェアから新たな切り口を見つけ、アイデアを1次元上に昇華(しょうか)させるためにはなにが必要か?
そしていきついたのが、”だれも喋らない”会議のフォーマットです。
会議の生産性を「目的に対するアウトプット量(=一人あたりのアウトプット量×メンバー数) / 会議時間」と定義するなら、メンバー全員の脳がアウトプットしている時間が長いほど、生産性は高くなります。
だれかがアイデアやそこに至(いた)る背景を発言している間、他の人がアウトプットできない。
であれば、発言者がそもそも「発言しない」のが最適では?となるのは自明でした。
はやくフォーマット教えてよ
ではその会議のフォーマットは具体的にどういうものか……は、長くなってしまうので、実践編でお伝えします。
まとめ
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次回は2021年12月25日(土)更新
よろしくおねがいします。
がんばるぞ。
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