#65 ヨンデミーメンバー読書年表① きりんさんに聞く! 小学生の頃から今まで、どんな読書をしてきたの?
※この記事は、Podcastの内容を一部ピックアップしてお届けしています。詳しい内容は本編をチェックしてくださいね。
▽本編はPodcast・YouTubeでご視聴いただけます!
おうち読書のミカタラジオ特別編。
「ヨンデミーメンバー読書年表」と題して、メンバーがどんな本を読んでどんなことを考え、それを今の生活やYondemyにどう活かしているのかインタビューしていきます!
今回お話を聞かせてくれたのは、デザイナーのきりんさんです。
今回の登壇者
「世界の終わりでも本読んでいそう」な小学生時代
ぽっか(以下「ぽ」):早速ですが、小学校の頃ってどのくらい本を読んでいましたか?
きりん(以下「き」)すごくよく読んでいましたね。
登下校中とか、家から帰ってきてからとか……いつでも読んでいました。
週10冊くらい、図書館で借りて読んでいたと思います。
習い事は、ピアノと水泳を少しずつやっていたんですけど、あまり時間は割いていなかったです。
学習系も、通信も含めて特にやっていませんでした。
ぽ:それなら、読書がほかのことと比べても日常の中心にあった感じですね。
読んでいたのは物語系ですか?それとも説明文とかノンフィクションとか?
き:基本的に物語でしたね。暇さえあれば読んでいるので、父に「世界の終わりでも本読んでいそう」と言われたこともあります。
ぽ:「世界の終わりでも」はすごいワードですね。
熱中ぶりがよくわかります。
保護者さまは、読書に対して何か声かけなどはしてくれていましたか?
き:基本的に、本を読むのはいいことだからと肯定してくれていました。
特別声かけなどをしてもらったわけではなく、わりと読書に関しては「放任」に近かったです。
ぽ:なるほど。小学校に入る前からそうだったんですか?
き:そうです。
読み聞かせはたまにしてもらっていましたが、そこまで頻繁ではなかったと思います。
家に『シートン動物記』と『ファーブル昆虫記』だけはあったので、それを読み聞かせてもらったり、パラパラめくったりしていました。
読書をしているとほめてもらえた記憶はあります。
ぽ:なるほど。保護者さまが肯定してくれた、というのはポイントかもしれないですね。
お子さんが本を読んでいるときに「素敵だね!」とか「読書家だね!」「本が好きなんだね!」と声をかけてもらえると、お子さんとしては本への気持ちがそこで一段階グッとアップするんですよね。
▽お子さんを読書家にする声掛けについては、ミカタラジオ第47回をご覧ください。
き:そうですね。
あとは、図書館に連れて行ってもらったこともありました。雨とかだと自力では行けないので。
読み続けていたから出会えた「ドラゴンラージャ」
ぽ: 何か、きりんさんの小学校時代で、読書にまつわる思い出深い出来事はありますか?
き:「ドラゴンラージャ」というファンタジーのシリーズと出会ったことは、すごく大きかったです。
たぶん小学校5〜6年生の頃だったと思うんですけど、もう図書室にある気になる本はだいたい読み尽くしてしまって……
「しょうがないから、このボロボロの本読むか」と思って読んだら、とても面白かったんです。
ぽ:そんなにボロボロだったんですか?
き:そうです、背表紙のタイトルが読めないくらい。
でも、本当に感動したんです。
あまりのハマり具合に、読み終わってしまったことがショックなくらいでした。
子どもながらに「面白いものってこうあるべきだ!」という信念がそのときに出来ましたね。
ぽ:すごく素敵な出会いだったんですね。
5〜6年生というと、出会うまでにかなり時間がかかっている印象ですが、読み続けてきたからこそその本にも出会えたんだろうなと思います。
読めない時期でも読書が支えてくれた
ぽ:そのあと中学生、高校生になると、どんな変化がありましたか?
き:中高のころは、勉強や部活で忙しくて、あまり読めなくなってしまいました。
でも、図書館や図書室にふらっと遊びに行ったりはしていて……
高校生のときにたまたま手に取った安部公房の作品は今でも好きですし、読書が「楽しいこと」として身近にはあったんだと思います。
それから、読書は、実は勉強にも意外な形で活きたんです。
世界史とか日本史とか、歴史が得意だったんですが、いつも歴史を物語に見立てて、ストーリーやキャラクターを半ば勝手に考えて覚えていたんです。
「この歴史上の人物はこういう性格だから、この後何か事件が起こる」「この国はこういう感じでかっこいいから、外交でもこういう手段をとるだろう」とか……。
ぽ:すごい、物語を楽しんでいたところが、そんなふうに活きたんですね!
逆に、苦手教科はありましたか?
き:数学は比較的苦手でしたが、参考書や教科書を読んで自習できたので、基礎は落とさないところまでカバーできましたね。
ぽ:やっぱり、「読む力」が味方になってくれた感じでしょうか。
▽「読む力」に関しては、ミカタラジオ第51回をご覧ください。
き:そうですね。
得意だった歴史も、あんまり私はノートを取るタイプではなかったんです。
先生の話を教科書にたくさんメモして、教科書ごと何度も読んで頭に入れるというスタイルでした。
ぽ:そうなると、大きな歴史の物語を読んでいるみたいですね。
き:たしかに。
結局塾には行かずに、大学受験まで自分で勉強するスタイルで通しました。
ぽ:自分のスタイルで進めて、そのまま志望していた東大まで来て、やりたいことをできているんですよね。
自分で学べる強さをとても感じます。
読書がさまざまなチャレンジを支えてくれる
ぽ:ここからは、今のきりんさんについてちょっと詳しく聞いてみたいと思います。
今、きりんさんにとって読書はどんな存在ですか?
き:そうですね……読書が「自分の能力の基盤になっている」と感じます。
ぽ:もう少し詳しく聞いてみたいです。
具体的に、どんなところで感じますか?
き:いちばんは、いまヨンデミーでデザイナーをやっていることですね。
実は、私は1年前までデザイン未経験だったんですよ。
きっかけがあって「デザイナーをやってみよう」ということになって、最初は本を読んで基礎を学んだり、ほかのアプリのいいところを言語化してみたりしました。
ぽ:きりんさんがインプットをすごく頑張っていたのを私も覚えています。
それで今は、アプリのメインになる読書家の書とかをデザインしているわけですから、本当にすごいです。
「読書が能力の基盤になっている」というのは、読んでインプットすれば新しいことにチャレンジできるということだったんですね。
ただ、私から見ると、きりんさんには「読む力」だけじゃない強さがあるのを感じます。
たとえば、先輩のデザイナーさんに頼ってアドバイスを素直に取り入れる力とか。
他の人のアドバイスをスッと吸収できるかって、やっぱり成長の大きさを決めるんですよね。
き:確かに、「素直さは強みだよね」と言われたこともあります。
▽素直さと成長の関係については、ミカタラジオ第55回をご覧ください。
ぽ:ほかにも、読書が能力の基盤になっている、と感じる場面はありますか?
き:創作をするのが好きで、絵を描いたり文章を書いたりすることが多いんですが、そこでも役立っています。
自分で描きたいものを描くために、絵の技法を調べてみたりとか。
文章を本格的に書き始めたのは大学に入ってからなんですが、それも読書をしていたからこそチャレンジできたのかもしれないです。
何か学ぼうと思ったとき、「読めばわかる」ということが安心材料になって、いろいろなチャレンジができているという面はあると思います。
「必要なときにもたらされる小さな幸運を」
ぽ:では、最後にきりんさんの「個人Vision」を聞いてみたいと思います。
き:私の個人Visionは、「必要なときにもたらされる小さな幸運を」です。
これ、実はさっきお話しした「ドラゴンラージャ」に出てくる、とある宗教の挨拶なんですが、すごく読書そのもののことを言っていると思うんです。
読書中に身についていたスキルが、読書に関係ないときもふっと現れて自分に幸運をもたらしてくれるというか。
そういう「小さな幸運」の積み重ねで、誰もが難しい目標までたどりつけたり、思ってもみないような挑戦ができたりしたら嬉しいな、と思っています。
ぽ:素敵ですね。
「小さな幸運」というのは、まさに読書が人生にさりげなく、でもしっかりと寄り添ってくれるところを表しているなと思います。
き:私はどちらかというと、子どものときに親から目いっぱいの対応をされていたかというと、そうではないと思っているんです。
でも、たまたま読書があってそれを好きになれたから、面白いものにも出会えたし、デザイナーをやってみるなんてチャレンジができています。
過去のミカタラジオでも繰り返しお届けしている「読書さえしていればなんとかなる」というのを、結構体現していると思います。
お子さんたちには、読書を通じて、みんなができるだけ自分に必要な体験を受け取れるようになってほしいです。
そのためにも、もっとデザイナーとして一人前になって、子どもたちが楽しめるようなアプリを作っていきたいなと思っています。
あとは、創作で、人も自分も感動できるようなものも作りたいです。
ぽ:きりんさんのこれからが仲間としてとても楽しみです!
たくさんお話を聞かせていただきありがとうございました!
最新回はPodcastで先行公開しています。
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