太極図について
太極図の奥深さを知り私は心の中にこの図を置くようにしている。白と黒の勾玉が合わさって円になる太極図。白が陽で黒が陰。勾玉の中にそれぞれ反対色の黒と白の丸が入っているのは陽の中にも陰があり、陰の中にも陽があるから。また、中心をまっすぐに分けていないのは陰陽はきれいに中心で分けられるものではないから。白黒の勾玉の境目が中庸とされる。中庸とは極端に偏らず、過不足なく調和がとれていること。「陰極まれば陽となり、陽極まれば陰となる」とされ、何事もバランスが大切である事を太極図は教えてくれる。物事は正確に分ける必要もないし起こる事は必然と考えるようにしている。その方が軽やかに生きていける気がする。ギリシャの哲学者アリストテレスは「超過と不足を避ける事が倫理的な徳である」と説いた。勇気(中庸)とは無謀(超過)と臆病(不足)の間にあるそう。今年はヘビ年、太極図にある中庸のうねりのようにしなやかに進んでいきたい。