【糖質中毒】糖質スパイラルから抜けられない原因と理由
ショートケーキ、チョコレート、クッキー、世の中には甘いものが「これでもか!」と言わんばかりに溢れています。
特に、上記のようなお菓子程度なら近所のスーパーにいけば食べきれないほどに、買ってきて食べることも可能です。
しかし、実は糖質には一度食べ始めるとまた次へと矢継ぎ早にどんどん食べたくなってしまう依存性があることがわかっています。
ダイエットをするにしても「たった一枚のクッキーだけなら」と思って食べたもののさらに甘いものが欲しくなり食べすぎてしまった人も少なくないはずです。
今回は、この糖質中毒がもたらす糖質スパイラルが起こる原因と理由を解説していきます。
糖質を摂るのは本能的な欲求だった
僕たち人間の脳は基本的に狩猟採集時代から変化していません。つまり、今は必要ないけれど狩猟採集時代では生きていくために必要不可欠であった本能が現代の我々の脳にも受け継がれプログラムされてしまっているのです。
そのプログラムはどういうものかというと、「生きるために糖質を摂取するチャンスがあれば迷わず摂れ!」というものでした。時代背景を考えると狩猟採集をして動物の肉や魚の肉ばかり食べていた時代に甘くて糖質のある食べ物は非常に貴重でした。
つまり、昔は糖質を摂りたいから摂れるような状況ではなく運良くフルーツなどを見つけたら偶然摂れるものだったわけです。すると、脳が目の前に糖質があったら迷わず摂れ!というプログラムを実行し、成功するとその報酬として脳が幸せを感じるようしました。人間の体はこの幸せを覚え、もう一度あの幸せを味わいたいと思い糖質を見つけたら摂るという行動を繰り返してきたわけです。
しかし、現代では大きく状況は異なっています。スーパーやコンビニに行くと「これでもか」というほどに糖質に溢れてしまっています。人間が本能に逆らうのは非常に難しいことです。意図せず、何となくアイスを手に取ったり、スイーツを手に取ってしまいます。これら欲求は上記のような本能的な要因によるものだったのです。
脳が幸せを感じる仕組み
上記にあるように人間の本能に定着させるため糖質を摂ると幸せを感じるように報酬が設定されています。では、具体的にどのような仕組みで幸せを感じるのでしょうか。
糖質を摂取すると糖によって血糖値が上がります。すると、ドーパミンやセロトニンと言った神経伝達物質が放出されます。じつはこれらの物質によって脳は快感を感じて一時的な高揚感を得ているのです。
この脳が感じる一時的な高揚感というのが実は糖質中毒を引き起こす原因となっています。体自体は糖質を必要としていない状態でも、脳がこの快感を忘れることができず、必要以上の糖質を求めてしまうのです。糖質中毒はこのような脳が幸せを感じることによって引き起こされていたのです。
つまり、体は必要としていないのに脳は必要としているという同一の体の中で二つの相反する欲求が存在してしまっていることになります。また、脳の司令に逆らうのは非常に難しいことなのです。
急激に血糖値が上がると更なるスパイラルを呼ぶ
お菓子などを一気に食べて、急激に血糖値が上がるとインスリンと呼ばれる血糖値を下げる作用のあるホルモンが放出されます。また、血糖値が下がるのと同時にそれによって眠気に襲われたりするのです。
そうなると体は今度は血糖値が下がってきたから、血糖値をあげようとして糖質を摂るように司令を出します。そして、この司令に従い糖質を摂るとふりだしに戻り、血糖値が上がります。血糖値が上がると再びインスリンが放出され血糖値が下がり甘いものを求めるのです。
この負のサイクルこそが糖質中毒の恐ろしいところです。このサイクルにハマってしまうと簡単には抜け出すことができません。何度も書いてきていますが、人間が本能に逆らうことは基本的に難しいことだからです。
まとめ
今回は糖質が生み出す負のスパイラルについて紹介してきました。もともと、人間が生存していくため、自身のためにプログラムされた本能に現代の我々自身が苦しめられている現状は皮肉なものです。
しかし、糖質の恐ろしさを知ることのできた皆さんは今日から適度な糖質管理を理性的にすることができればこのスパイラルにはまる可能性を意図的に下げることも可能です。人間の本能の恐ろしさを理解した上でバランスの良い健康な食生活を目指しましょう!
参考:眠れなくなるほど面白い糖質の話
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