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まだ小説を書き始める前のこと。 コロナ禍のある日、部屋に絵を飾りたいと思った。 けれど、…
このブレーキ音は郵便ではない。最近ご常連になったあの人だ。 彼女はピンクの自転車でや…
「時代遅れ」 「時代についていけない」 自虐・他虐問わず、ネット上でよく見かけることばで…
じいちゃんの棚にあるフィルムカメラと目が合った。家族の誰にも触らせなかったカメラ。 「…
「はぁ、明日の社会科見学イヤだなぁ」 まおは、明日4年生で行くことになっている、子ども…
🌕️ おじょうさまを乗せた船が遠ざかってゆく。私は手を振りながら、御一家とともに過ごし…
街に来たのは北風。 待ち合わせ30分前に着いてしまった。 佃煮くん、もとい佃田くんへ、早めに到着したことをメールすると、彼からは「ごめん。こちらは10分ほど遅刻しそうです。暖かいところで待っていてください」との返信があった。 「どうしよっかなぁ…」 駅のロータリーをぐるりと見渡す。 駅を背に左へ回ると、マックとスタバがある。どちらか空いてそうな方へ入ろうかな、と、肩に掛けたチェック柄のストールを翻して歩き出した。 ところが、どちらもレジカウンターには人が並んで
オリオン座がくっきり浮かぶ夜空。水面に揺らめく灯籠の灯り。風に煽られ、走るように目の前…
列車「来年」号は懸命に走り続けていました。 12月31日の深夜0時、1月1日の午前0時に間に合う…