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【読書】知的複眼思考法/苅谷剛彦

#知的複眼思考法 #苅谷剛彦

読了。これは、打ち合わせとかコミュニケーション上で悩みを抱えている人はみんな読んだ方がいいと思いました。難しいかもしれないけど、じっくり理解しながら読み進める方がいいかもしれない。(ぼくと一緒に仕事してる人は絶対読んで/part2)

ぼくがよく言う「目の前の出来事を、ただ起こったまま、普通に見る」っていうのが出来ない人がなかなか多いと思っていて、(なだいなださんの「権威と権力」ではその要因のひとつとして「権威」を挙げていたけど、)この本の中では「実体論と関係論」の違いから見える問題箇所や「正解」信仰による盲目性などについて、「権威と権力」と同様のニュアンスで指摘していたように感じます。

この本の素晴らしいところは、そうした論理のカラクリを事細かに解説しながら、具体的なケーススタディを通して、しっかりと複眼思考を身につけることができること。まるで授業を受けたような後読感があるのがすごい。

同ジャンルの本にありがちですが、確からしい内容は書いてあるものの手法の解説だけで終わってしまっているため、習得するためには自分自身で反復的に実践しなければいけないことが多く、諦めてしまう人が多い気がしています。この本をしっかり読み込めば読書中にチカラが付くと言っても過言ではないと思うので、ぜひじっくり読んでみてほしい。

ぼくは大学在学中、「問題解決型人間」を目指すカリキュラムの中で、問題提起から仮説検証、実現可能な政策立案などのフローを勉強し、ディベートやプレゼン、論文作成など、アカデミックな環境の中でその力のベースを整えることが出来たこともあり、プロジェクトを進めたり若いメンバーの面倒を見るようになった今になってその恩恵を感じはじめているんですが、

いわゆる「仕事ができる人」かどうかに直結するクリティカルな部分だと思いますし、人間関係や物事をうまく進めるにあたって不可欠な意思疎通のための能力であり、認知療法という言葉がある通り、精神疾患や認知の歪みを治すためにも用いられる手法でもあることから、この「知的複眼思考法(ぼくが知っている言葉で言うと、論理的思考、多角的視野、批判的思考、抽象思考、客観視などを総称する言語能力)」は、人生において重要度の高い能力であるとぼくは捉えています。

それができなくて悩んでいるメンバーも周りには多いので、自分の人生を切り開くための最重要スキルと捉えて、この本をぜひ読んでみてほしいです。

一筆書きの拙文にて失礼しました


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