「不吉だ」。私は初詣で手に取ったおみくじに呟いた。「大吉」なのである。数十年来「末吉」だの「小吉」だの「吉」だの、ググらなければわからない順位だったのに。大吉は生涯無縁と思っていたのに。これはよからぬことが起きる前触れか。なんとも信じられず「大吉」を不安げに見つめる私であった。
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山田深夜
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