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カロリーっていったい何?


今さらと思われるかもしれませんが、分かっているようで意外と正確に理解されていないカロリー

皆さんのカロリーのイメージは?


カロリーOFF・ゼロ

ダイエット=カロリー制限

摂りすぎないほうがいい

この食べものは「○○カロリー」など…

ダイエット経験のある方は思い当たるかもしれませんが、カロリーを

気にして一時的に痩せても体重を維持できず、戻っては減らす、戻っては減

らすを繰り返していませんか


年齢を重ねていくうちに以前のように体重が減らない❓

むしろ少しずつ太ってきた❕


また、痩せすぎを指摘され、増やしたいのに思うように体重が増えない。

カロリーを増やしても、下半身やお腹にだけ肉がつき、冷え症や便秘などが悪化するなど…


これらは、カロリーばかり気にしすぎて栄養不足状態によっておこる体の不調ともいえます


確かに

人間の体はエネルギー(カロリー)を入れなければ生きていけませんし、

過不足によって太ったり、痩せたりします



「1カロリー」とは、1gの水を1気圧上で1℃上げるのに必要なエネルギーの単位と定義されています


5大栄養素(糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル)のうち、エネルギー(カロリー)があるのは糖質脂質たんぱく質の3つ


つまり

「この食べのもののエネルギーは○○カロリーです。」というのが正しい

糖質脂質たんぱく質、3つの栄養素は体内で化学反応を繰り返し、

エネルギーを生み出しています

そのメカニズムを知らずにダイエットに迷走していませんか


■炭水化物ダイエットの罠  

人の体はそれぞれ、生まれ持った遺伝的要素や持病、環境も違います

医師の考えも統一ではなく、いろいろなご意見もありますので完全否定はい

たしませんが、炭水化物を極端に減らすことには疑問を感じます


「この一週間炭水化物抜きで2kg痩せた」と嬉しそうに話す人がいます


1週間で2kgの体脂肪が減ったから⁈でしょうか

炭水化物(糖+食物繊維)を減らして他に何を食べたのか、

どのように生活したかなどにより多少の違いはあるものの、

減った体重の大部分が水分の可能性が高いです


糖(グリコーゲン)は水分とくっついた状態で体内に蓄積していて、1個の分子に水が3〜4倍結合しています

だから筋肉や肝臓は水分をたっぷり含んで重い


炭水化物を抜くとグリコーゲンが減り、逆の現象が起きます

炭水化物を抜いて水分の減った体を

「ドライフラワー症候群」と名付けた先生もいらっしゃいます


糖は、体に様々な指令を出す脳の大事なエネルギー源にもなっているため、

足りなくなれば、筋肉中のアミノ酸から糖をつくりだそうとします

自分の筋肉をすり減らして脳のエネルギーに使っているという訳です


皆さんが落としたいのは水分や筋肉ではなく脂肪のはず!


脂肪を燃やすには体を効率よく動かすためのエネルギーが必要ですので、

エネルギー源の一つである糖質も過不足なく摂る必要があるのです


低糖質ダイエットを長期間続けると

心血管疾患

慢性の炎症(様々な体調不良や肌老化の原因にもなる)

などが起こる可能性があることも頭に入れておかなければなりません



■糖質制限と他の方法、どちらが効果あり?

肥満の成人が、糖質制限ダイエットを1年間続けた場合、他のダイエットと比べて体重の減少量に何キログラムくらい差が出ると思いますか?


□1kg未満 □5kg程度 □10kg程度 □20kg程度


低糖質食群  :糖質45%未満
対照群(健康食):糖質45~65%、たんぱく質25~35%、脂質10~20%

※どちらの群も総エネルギー(カロリー)量は同じ
※対照群は現時点で健康的だと考えられている食事のエネルギー比率


アメリカ、イギリス、ノルウェー、オーストラリアなどで行われたこの19の調査結果によると、低糖質群の方が対照群よりも体重減少があったが、その差は2kgまでにとどまっており、

全体の平均値だとその差は1kg未満でした。これが答えです


つまり、糖質制限食に驚くほどの効果はなく、

健康食の対照群も体重は減ったということに注目しなければなりません


■糖質は摂りすぎると脂肪に変わる⁈

この言い方は、かなり途中経過を端折っています

そもそも糖分と脂肪は性質の違う別物


これも糖質制限をあおる一因ではないかと感じてしまいます


「糖からグリコーゲンが作られ、肝臓や筋肉に蓄えられ、それがまた糖になってエネルギーとして使われて…」と

糖も長い代謝の過程を経ており、簡単に脂質に変わっているわけではありません


やはり、食べ物に含まれる脂質の摂りすぎが、脂肪の蓄積につながりやすい

ほぼ同じものですので


もう少し詳しく説明すると、脂質は中性脂肪(トリグリセリド)という形で、筋肉や脂肪細胞に蓄えられ、通常、中性脂肪は食事の脂質からつくられます


一方の糖は、グリコーゲンに形を変えて筋肉や肝臓に蓄えられます

ただし、どちらにも溜められる量に上限があり、摂りすぎると二つ
の現象が起きます


一つは糖を原料とした中性脂肪の合成

「これが糖は脂肪になる」につながっているのでしょう

ただ、その割合はごく微量であることが分かってきました



もう一つは、エネルギー源としてグリコーゲンばかり使われる

これは、相対的に脂質の利用が減ることにつながるため

肥満への影響が大きいといえます


さらに、インスリン値も上昇するため、食事で摂った脂質が利用されにくく、体脂肪として蓄えられやすくなるという訳です



脂質も重要なエネルギー源です

ホルモンや細胞膜、核膜を構成したり、皮下脂肪として、臓器を保護したり、体を寒冷から守ったりする働きもあります

不足しても過剰でもダメなのです


一日トータルで入ってくるエネルギーと消費するエネルギーが同じなら太ることはありません


つまり太る原因は前の調査結果からも分かるように糖質であろうと脂質であろうと、摂取量が多い食べ過すぎが原因です


【ダイエットのポイント】
*エネルギー摂取量を見直すと同時に活動量も増やす

*現時点で健康を保つのに妥当と思われる糖質、たんぱく質、脂質のエネルギー比率(食事摂取基準に準ずる)を大きく外れないように、摂取量と消費量のバランスを考慮する


バランスの取れた食べ方で健康的に、また老けにくい体づくりのサポートをしております。
関心のある方はご相談ください。
「食に悩んだら管理栄養士に相談するのが当たり前な世の中をつくる!」ために活動しております。


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