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【日本の子どもの幸せを目指して】子どもの幸福度ランキング(2020)から考える

世の中全ての子には、幸せになる権利がある。
幸せになる子どもを増やしたい。
そう思って学校づくりを始めました。

学校づくりの参考に…と思い、海外の教育についていろいろ調べている中で、興味深いデータを見つけました👀

Unicefのイノチェンティ研究所という機関が発表した
『レポートカード16-子どもたちに影響する世界:先進国の子どもの幸福度を形作るものは何か(原題:Worlds of Influence: Understanding what shapes child well-being in rich countries)』
です!

このレポートでは、
精神的・身体的な健康
学力・社会的スキル
を評価して先進国38ヵ国をランキングしています。

詳しくはこちらのホームページへ

https://www.unicef.or.jp/news/2020/0196.html
(ユニセフ報告書「レポートカード16」発表 先進国の子どもの幸福度をランキング)

https://www.unicef.or.jp/report/20200902.html
(ユニセフ報告書「レポートカード16」 先進国の子どもの幸福度をランキング 日本の子どもに関する結果)

今回の記事では、結果の概要紹介と、その結果からミライをツクル学校づくりに繋がる部分をリンクさせてお伝えできればと思います!

それではいきましょう!

日本は総合20位

日本の子どもの幸福度は、38ヵ国中、総合20位でした。
みなさんは高いと思いますか?低いと思いますか?
ちなみに前回調査(2013)では、6位でした。
前回から14ランクダウンなんですね…。その中でもカテゴリーに分かれたランキングも出ていたので、さらに詳しいものを見ていきましょう。

①身体的な健康は…第1位!

まずはポジティブな結果から。総合20位でありながら、その中の身体的な健康は第1位でした。
これは、子どもの「死亡率」「過体重の割合」から算出していて、どちらも国際的に比較して低く抑えられており、体の健康は保障されている国だ、ということがわかります。特に「過体重の割合」は38ヵ国中最も低くなっていますね!


②学力・社会的スキルは…27位

学力・社会的スキルは38ヵ国中、27位でした。
あれっ??
ちょっと待てよ…、日本って学力は高いイメージだったけど、違うの??
実は興味深い結果が出ています。社会で生きていくためのスキルとして、このカテゴリーでは、「数学・読解力分野の学力」(いわゆる国語算数の力)と、「社会的スキル」という2つの指標から順位を決めています。

まずこちらから。

この結果の通り、いわゆる国語算数の力はトップ5に入っています!(やっぱりそうだよね〜)
勉強できる国、日本!
じゃあ、何が順位を27位まで下げているのか、というと…

はい、こちらです。社会的スキルが、チリに次いでワースト2位なんです💦
これは、子どもの世界の話で言えば、「友達作るのって難しいよ」と思っている子がとても多い、ということなんですね。

つまり日本の子どもは、「勉強はできるけど、友達は作れない子が多い」ということになります。

ここからも課題が見えてきますよね〜

③精神的幸福度…第37位(ワースト2位)

この結果が最も注目すべきところだと思います。精神的な幸福度が38ヵ国中、なんと37位なんです。
みなさん、知っていましたか?
この結果を知って、日々子どもと関わる身としては、反省の極みでした。
このカテゴリーでは「生活満足度が高い割合」「子どもの自殺率」を指標にランキングしています。一つずつ見ていきます。

まず自殺率です。これはもちろん低い方がいいですよね。その中で日本はワースト12位。けして低い順位とは言えません。
そして、さらに苦しい結果となったのが、こちら。

はい。生活満足度がトルコに次いでワースト2位でした。これは、15歳の子どもたちが、生活の満足度を10段階で表す質問に「6」以上で答えた割合のランキングとなっていて、日本では4割近い子が「5」以下となっているのが現状です。
子どもたちが今に満足できない、という現状は寂しい限りですね…。

3つのカテゴリーを総合すると、
体は健康だけど、心は不健康
学力は高いけど、人との関わりは苦手
ということがわかりました。

1位は、イエナプラン教育が行われている、あの国!

こうなってくると気になるのが、
「じゃあ、1位はどこの国なの!?」
ってことですよね。

実は、前回(2013)から2回連続で1位なのが…

オランダ🇳🇱です!!(お〜パチパチ👏)

ということで、オランダでは、特にどのカテゴリーで高いランキングにあるのかを紹介します!

①精神的幸福度…第1位!!

日本がワースト2位だったカテゴリーにおいて、オランダはトップでした。特に「生活満足度」が38ヵ国中で1位、つまり今の生活に満足している子どもの割合が世界一(90%)なんです!
オランダの子どもを取り巻く生活環境、教育環境などが要因なのでしょうか。
これからもオランダの教育について詳しく勉強したいと思います😊

②その他のランキングでも上位を占める

先ほど紹介したものも含めて、オランダのランキングを日本と比べながら詳しく見ていきましょう!
(カッコ内の数字が日本)

総合…1位(20位)
身体的健康…9位(1位)

・子どもの死亡率…19位(9位)
・過体重の割合の少なさ…10位(1位)精神的幸福度…1位(37位)
・生活満足度の高さ…1位(ワースト2位)
・自殺率の低さ…15位(ワースト12位)

学力・社会的スキル…3位(27位)
・数学・読解力分野の学力の高さ…16位(5位)
・社会的スキルの高さ…4位(ワースト2位)

子どもの死亡率が若干下位ですが、それ以外の指標については全て上位半分に位置しています。
特に、先ほど紹介した「生活満足度」に加えて、日本の順位が低い指標である、と「社会的スキル」が高いですね。

そうなってくると、オランダの社会のあり方や教育環境から、いろいろ学びたいなぁと思えてきますね👀✨

この結果から「ミライをツクル学校」に生かしたいこと

対象的な結果が出た、日本とオランダのランキング。ここから「ミライをツクル学校」にどう生かせるかを考えてみたいと思います。
オランダといえば、教育分野で見てみると、イエナプラン教育が行われていることで注目が集まっている国です。(イエナプラン教育の詳しいことについては、また後日記事にします。)

イエナプランの目指す子ども姿として

・ユニークな自分を知る
・仲間を尊重し、仲間から学ぶ
・生きた世界を学び、生きた世界に貢献する

という考え方があるそうです。
徹底的に対話を繰り返し、自分はどんな人間なのかを考え続ける。そして、目の前の友達はどんな人間なのかを考え、その違いを尊重する。(サークル対話・異年齢学級)
隣のあの子と、私は違うのが自然なことで、どちらも大事な存在なんだ。
そのように子どもたちが感じる機会が非常に多いんだろうなと感じました。

そして、あらかじめ用意された課題を受け身で学ぶのではなく、今ここ、その瞬間に起きている出来事から自分で問いを立て、自分から学ぶことを繰り返す。(ワールドオリエンテーション)
そのような学びの中に、「子どもの幸福度」を高める手立てがたくさん散りばめられているように思います✨

カリキュラムや特色に魅力があるのももちろんですが、「子どもたちをどのように見て、大人がどう関わっていくか。」ということの方が、より大切なように思います。
「ミライをツクル学校」でも、「自分を知り、自分を生き切る」ことを大切にします。目指す子どもの姿は共通しているので、これからもオランダの教育、そして社会から学び、子どものため、世の中のための学校づくりについて考え、進めたいと思います💪

誰もが「自分を生き切る」世の中に!
まずは自分が生き切ろう!

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