怒りをコントロールするなんてことできるのか
こんにちは。弁護士の檜山洋子です。
先日、招かれたパワハラセミナーで、共演(ていうのかな?)させてもらったアンガーマネジメントの先生の話が興味深すぎて、いまだに時々思い出しては反芻しています。
私はそんなに怒り狂うタイプではないので、アンガーマネジメントなんて必要ないと思っていましたが、アンガーマネジメントは怒らないように気持ちを収める方法ではないんですね~
怒るべき時には怒れるようにする、らしいです。
確かに、怒ってはいけない、怒ってはいけない、と自分に言い聞かせて我慢に我慢を重ねていたら、いつか爆発しますよね。
では、怒るべきかどうか、どうやって判断するのか。
その判断がうまくできるようにするには、まず、自分が何に対してどの程度怒りの感情を持つのか、計測して記録していくと良いそうです。
その計測と記録によって、自分の怒りポイントがわかり、また、振り返ることで、「え、なんでそんなことでこんなに怒りMAXになったんだっけ?」なんてことも自覚できるようになるようです。
一日の終わりには、今日あった良いことや自分を褒める内容を書き留めるといい、という話もありますが、もしかしたら、怒りポイントを整理整頓することで冷静さを取り戻すことができるようになるのかもしれませんね。
怒りポイントを整理する過程で怒りの原因を思い出して再燃してしまった場合は、その怒りポイントが自分自身にとって絶対に譲れないポイントだということを自覚することができます。
精神衛生上はあまりよろしくないようにも思えますが・・・
絶対に譲れない境界線がわかれば、その境界線を明確に他社に伝えることで、「あぁ、この人はここに境界線があるから、そこを踏み越えてはならないんだな」と理解してもらえ、人とのコミュニケーションが上手くいく、という算段です。
人と人とは、親しくなればなるほど、この境界線を相手もわかっているはずだと信じ込むようになります。でも、相手は境界線がそんなところにあったなんて知らずに踏み込んで来るわけですから、そりゃ、トラブルになりますよ。
家庭や職場などにおいては、相手との距離が近くなりがちですから、このトラブルが多発するわけです。
自分のことはわかってもらって当然、私がなんで怒っているのかなんでわからないの!なんて思わず、自分自身にとってもあやふやな怒りポイントを把握し、踏み越えて欲しくない境界線を相手に伝えられるようになるといいですね。
アンガーマネジメントは、「我慢」とは違います。
自分自身のストレスを軽減し、相手にも気持ち良く過ごしてもらえるような関係性を作れるステキな手法だと思います。
従業員の言動にイライラしてしまう経営者や、社内にパワハラが絶えない会社は、ぜひ、アンガーマネジメント研修を受けてみられることをお勧めします。
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