仕事はスピードこそ全て (知的生産術 著:出口治明)
私は仕事において「スピード」を何よりも重視して働いていますが、そのきっかけとなったのは出口治明さんの「知的生産術」にあるこの言葉に深く得心が行ったからです。
質量を人間の能力に置き換えた場合、能力が上がれば衝撃力も上がりますが、残念ながら人間の能力にはそれほど大差はない。能力(質量)に差がないのなら、スピードをあげるしかありません。
同じ量の仕事、あるいは、同じ能力であるならば、スピードが速ければ速いほど、相手に与えるインパクトは大きくなります。「インパクト(影響力)=仕事量(アウトプット)×スピード(時間)」です。
「1週間後に100点の仕事を提出する」よりも、「70点でいいから、明日提出する」ほうが、相手に与える影響力は大きくなります。
人間にとって、もっとも貴重な資源は、時間です。それなのに、「時間は有限な資源である」と認識している人がとても少ない気がしています。
会社で後輩がお客さんからの宿題(例えば、見積もり依頼)をもらって帰ってきたのに、それを何日も空けて回答していたりするのをしばしば目にします。これではお客さんにとって価値の低い仕事人という事になってしまいます。
一方でできる人というのは、こちらが頼んだ事に対してレスポンス早く回答をくれます。出口さんも言っている通り、人間の能力なんて対して変わりませんし、時間をかけたところで70点が100点になろうが、その30点は大した価値はないのです。
仕事の世界では基本的に及第点さえクリアしていたら、それ以上は大して気にしません。だから、スピードが重要になってくるのです。
従いまして、仕事で常に念頭に置いておくのは「最速のスピード」で、「及第点をクリアする」ということになります。これを実践して、お客さんからも同僚からも評価される仕事人になろうではありませんか。
ちなみに真実かどうかは諸説ありますが、フェイスブックの創始者ザッカーバーグはこう言っていたそうです、「Done is better than perfect.」。完璧を目指すのではなく、まず終わらせろという意味です。完璧主義は辞めてさっさと仕事を終わらせていきましょう。