2022年旅行記録⑧
2022年8月その2
青春18きっぷで宮城山形新潟1日目
昨年夏、宇都宮に旅行した翌週も青春18きっぷを使い、週末旅行をしました。
8月26日金曜日の夜、夜行高速バスに乗ります。
富山駅南口の高速バス乗り場でJRバスの金沢始発富山経由仙台行きを待ちます。以前は富山地鉄と石川県の北陸鉄道の共同運行で金沢・富山~山形・仙台を走る夜行高速バスを運行しており、2年前の2020年9月に乗ったのですが、2022年3月限りで廃止になってしまいました。
以前の富山地鉄が絡む高速バスの場合は富山駅から徒歩約4分の富山地鉄が経営しているボーリング場の駐車場に24時間300円と格安でクルマを停められたのですが、今は24時間800円の普通のコインパーキングに停めるしかありません。
23:30発の仙台行きがやってきました。JRバス東北の担当便です。
座席に落ち着き、車内でスマホをwi-fiにつなぎ暫しSNSを見ていましたが、富山ICから高速道路に入り暫くすると寝入ってしまいました。
青春18きっぷで宮城山形新潟2日目
気が付くと北陸道はとうに過ぎ、新潟中央JCTからの磐越道を経て郡山JCTで東北道に入り、福島県の国見SAで開放休憩になりました。すっかり夜は明けています。8月27日(土)の朝です。
福島県内の東北道でも結構規模が大きいようですがコンビニは併設されておらず、地元紙の販売はありませんでした。
以前の富山地鉄・北陸鉄道共同運行の便ですと山形を経由するからか新潟県の日本海沿岸東北道荒川胎内ICから山形まで国道113号はじめ下道を走っていましたが、JRバスは遠回りながら高速道路利用になっています。
定刻の7:55より若干早く仙台駅東口に到着しました。
仙台駅で早速、ニューデイズを覗きます。1ヶ所だけですが福島県の県紙「福島民報」「福島民友」を扱っている店があります。
これから色々と収穫物が詰まるであろうキャスター付き鞄をコインロッカーに放り込み、改札口で手持ちの青春18きっぷの3回目に日付をいれてもらいます。
まずは「仙石東北ライン」の快速石巻行きに乗り込みます。交流電化でかつては「汽車」が発着していた仙台駅も長距離は新幹線にその座を譲り、通勤通学や日常利用の電車が頻繁に発着しています。発車時刻の度にファンファーレみたいな発車メロディーがホームに響きます。
仙石東北ラインは2011年3月11日の東日本大震災からの復興の過程で東北本線と仙石線の線路を結びつけて開通した路線で、それぞれ交流電化と直流電化と異なることからハイブリッド型のディーゼルカーを導入しています。
仙台駅を発車する際にディーゼルカーらしい駆動音を響かせますが、性能がよく結構急な加速をします。
所々東日本大震災と大津波の爪痕が残り、復興工事の際に線路を移設した箇所も目立ちます。1時間弱で石巻に到着です。
駅構内には石巻出身である漫画家・石ノ森章太郎先生の作品のオブジェやイラストが散見されます。改札を出て元々サティだった市役所に入ります。1階にイオンの食料品店があります。
その市役所の裏手のコンビニで石巻市の地域紙「石巻日日新聞」を購入します。東日本大震災で社屋が被災したもののその後約1週間手書きの「壁新聞」を作成し避難所などに貼り出して報道を続けました。
石巻駅に戻り、今度は石巻線で小牛田に向かいます。
小牛田で陸羽東線に乗り換えて、古川駅で降ります。
古川駅が属する大崎市には地域紙「大崎タイムス」があります。今まで入手する機会がありませんでしたが、構内のニューデイズで容易に手に入りました。
時間の関係で古川から新幹線に乗ります。自由席だけですが、手持ちのSuicaで乗れてしまうのが非常に便利です。
岩手県に入った一ノ関で新幹線を下り、岩手県の新聞を入手しました。
再び普通電車に乗り仙台方面に南下します。青春18きっぷシーズンなので意外に混んでいました。仙台まで直通の電車はなく、小牛田駅で乗り換えです。先程乗っていた石巻線と陸羽東線もあり、4方向から線路が来ており乗り換え客は多いですが駅周辺の街の規模は小さいようです。
小牛田で仙台行きの普通電車に乗り換えます。駅ごとに乗客が増えていき、首都圏の私鉄に乗っているような雰囲気になります。
仙台も100万都市。かつては電車ではなく客車やディーゼルカーと言った「汽車」が主体だった仙台周辺の鉄道も国鉄末期からは電車の本数が増え、JRになり駅が増えて鉄道利用の敷居が低くなり、更にSuicaが導入され…、大都市近郊で気軽に使える「電車」に様変わりしました。
仙台駅は数日前の全国高校野球選手権(甲子園)で東北勢初の優勝を決めた仙台育英高校の祝賀ムードが続いていました。
仙台到着後は暫く仙台市内を歩きます。
こちらも好きなアニメ作品「Wake Up, Girls!」の舞台で、作品上には市内各所が描かれています。まずは地下鉄南北線で移動です。
北四番丁駅で地下鉄を降り、暫く歩きます。ここには作品でモデルになった建物が幾つもあり、アニメ放映から長く経って演じる声優さん達のユニットが解散して数年経った今でもキャラクターのパネルが置いてあったりします。
「聖地巡礼」を終え、バスで仙台駅に戻りますが、ひとつ手前の停留所で降ります。昔の「さくら野百貨店」があった辺りです。その建物にブックオフがあったので立ち寄った所、掘り出し物に出会いました。
少々重くなった鞄を肩にかけて人込みで賑わうアーケード街を歩いて駅に向かいます。
仙台駅にある観光案内所にも「Wake Up, Girls!」のキャラクターのパネルがありました。
仙台駅構内で「タピオカずんだシェイク」を飲みつつ暫し休みます。ミーハーですね。
この日の宿は、翌日の日程の都合で山形で取りました。本当はもっと別の場所で取りたかったのですが、この日が秋田県大曲市の「大曲花火大会」当日である事をすっかり失念しており、宿の空きがなかったのです。
乗り込んだ仙山線山形行き普通電車は仙台市内の住宅街の区切りとなる愛子駅までの各駅で殆ど降りてしまい、閑散としてしまいました。現在は仙台~山形間の流動は高速バスが多数占めています。平日朝などは5分おきに山形発仙台行きの高速バスが走っています。
山形駅で降りた時は乗客は疎らになっていました。駅から予約していたホテルまで歩きます。山形駅は繁華街からは少し離れていますが、ホテルに行く間にコンビニが何軒もあり。意外でした。
ホテルにチェックインし、荷物を置いた後コンビニに赴き、新聞を入手し、ますます荷物が重くなりました。
青春18きっぷで宮城山形新潟3日目
明けて8月28日(日)、この日は新潟に抜けてから富山に戻ります。山形から新潟までは米沢~坂町(新潟県村上市)を結ぶJR米坂線を使って抜ける予定でした。しかし、その目論見は脆くも崩れます。7月の集中豪雨で最上川を渡る鉄橋が1ヶ所崩壊した上、土砂崩れもあって運休してしまい、復旧の目途も立たなくなってしまったのです。代行バスはありますが本数が少ない上に接続が悪くなってしまっていました。
ホテルをチェックアウトしコンビニに立ち寄り新聞を買った後、山交バスターミナルに向かいました。
山形~新潟間は従来から特急バスが1日2往復しており、米坂線と並行している国道113号線も集中豪雨の影響で所々復旧工事が行われている中でも辛うじて1往復だけ走っていました。それが山形を朝に発つ便で丁度タイミングが合いました。別途バス代が4,900円掛かりましたが背に腹は代えられません。
ここからは4時間弱のバス旅になります。車両は夜行高速バスに使われる3列シートの車両があてがわれ、車内にはスマホ用電源やwi-fiもあり頗る快適でした。
山形と新潟は隣県として一定の交流がある上、路線バスが撤退した山形市~南陽市・飯豊町・小国町の旅客輸送も兼ねているので意外に多くの乗車がありました。
車内ではスマホとwi-fiを活用し動画を見ていました。
なに故これ程こまめに停まるのかと言うと、この経路では高速道路が殆どないことも関係しています。
途中、所々で集中豪雨による水害の復旧工事が行われており、片側交互通行の箇所もありました。
下道を走っていますので、休憩も道の駅です。
新潟駅前をパスし、終点・万代シティバスセンターで下りました。丁度何かイベントをやっていたようで非常に人出が多く賑わっていました。
有名な「バスセンターのカレー」を頂こうとしましたがテレビに紹介されたことも相俟って長蛇の列。レトルトもあるのですが売切れていました。
しかしここは万代シティ。2階に上がれば新潟のB級グルメ「イタリアン」が味わえます。
イタリアンな昼食の後新潟駅に向かいます。高架化工事も佳境に入っており、前回2年前に訪れた時とは更に変貌を遂げていました。
ここから青春18きっぷの旅を再開します。改札口で手持ちの青春18きっぷに4回目の日付を入れてもらいます。
普通長岡行きに乗ります。新潟もSuicaが使えるようになり、自動改札機が並ぶ様は首都圏と余り変わりません。
天候が回復し、夏空の下田畑が広がる越後平野を進みます。今年のお米の生育はどんなものか、と勝手に気になってしまいます。
新潟県中越地域の中心、長岡は元々城下町であり県都新潟よりも発展していました。元々長岡藩の外港だった信濃川河口にある新潟港が明治維新直前に開港した後は急激に発展し、長岡を追い越して今に至っています。その長岡では新潟の向こうを張る如く長岡発祥の「イタリアン」があります。
今回は乗り継ぎに時間がなく、且つ昼食を食べたばかりと言うこともありパスしましたが、いつか機会を設けて賞味したいものです。
長岡駅構内のビューカードのATMを見掛けてふと気付きました。「新潟鉄道信用組合も使えます」。職域信用組合なのでJR新潟支社又はその関連会社社員しか利用出来ない、非常に間口の狭い金融機関ですが、このように堂々と表示してあるのは驚きでした。
直江津行き普通電車に乗り込みます。柏崎からは日本海沿いに進んでいきます。
直江津から先は富山まで第3セクター、えちごトキめき鉄道とあいの風とやま鉄道になります。改札を出て窓口で富山までの乗車券を購入し、待合室にあるニューデイズで上越市の地域紙「上越タイムス」と越境して売っている長野県の県紙「信濃毎日新聞」も購入します。
直江津発泊行きはディーゼルカー単行です。この時期は夏休み中なので混みあっていましたが、普段であれば地元の高校生中心なのでこれで充分です。
この区間はずっと電化されていますが途中で交直流の切り替えがあり、高価な交直流電車を導入するよりディーゼルカーを走らせた方が経済的との判断が出ています。
糸魚川まで来るとまだ新潟県であるものの富山県民にとってはホームグラウンドに戻ったような感覚があります。姫川を越えて旧青海町に入ると電気は配電元は他の新潟県と同様に東北電力で変わらないものの60Hzになり、富山県の「北日本新聞」がコンビニで売っていて宅配購読も可能になります。
天険と呼ばれている難所、親不知を越えて境川と言う幅約20m程の小川を越えると富山県です。
富山県に入っても新潟・富山の流動は少ないこともありえちごトキめき鉄道のディーゼルカーは富山県まで乗り入れ、朝日町の泊駅であいの風とやま鉄道の電車に乗り換えになります。
あいの風とやま鉄道の区間は全て交流電化ですが電車は全て交直流電車です。元々のJR西日本では交流専用の電車がなく、一から交流専用電車を設計し直すよりは少々高価でも従来からある車両を流用した方が合理的との判断がなされたようです。
そのお陰で新快速のような快適な電車に揺られます。
時間的にはまだ早く、駅近くの駐車場に停めておいたクルマで帰宅途中にスーパーやドラッグストアに寄れました。
今回入手した地方新聞(ブロック紙含む)
石巻日日新聞(宮城県石巻市)
石巻かほく(宮城県石巻市・「河北新報」に折込み)
大崎タイムス(宮城県大崎市)
岩手日日新聞(岩手県一関市)
上越タイムス(新潟県上越市)
北日本新聞(富山県)
富山新聞
福島民報
福島民友
河北新報
岩手日報
山形新聞
新潟日報
信濃毎日新聞(長野県)
北陸中日新聞(富山県向け)