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【映画】RRR観た話、そしてRRR観て。



バーフバリが大好きなのだ。
年に一度は完全版を観るし、ミスをした時、気を病んだ時、王の凱旋を観る。
もはや、無くてはならない心の支えになっている。
そんなバーフバリの名監督SSラージャマウリ監督の最新作RRRが劇場で観られる。
観ないという選択肢はなく、公開されるとすぐ観に行った、結局4回観たし、円盤も買った。


※息を吸うようにネタバレします。未視聴の方は注意してください。



𓃰Dosti、熱い友情



語りたいことが山ほどある。
RRRは、内容も濃ければ満足度も高く、観るレッドブルと呼ばれているくらい、何度も観たくなる。
簡単に言うと、ラーマとビーム、2人の熱い友情の物語である。

時は、1922年の植民地時代のインド。
ゴーンド族の少女マッリが総督府に誘拐されることから始まる。マッリを探すため、ゴーンド族の"羊飼い"、「アクタル」と名乗るビーム(演:N.T.ラーマ・ラオ・Jr.)がデリーの街に仲間を連れて潜入する。
イギリス人が牛耳る警察では、警察官のラーマ(演:ラーム・チャラン)がマッリ奪還の潜入者対策として名乗り出る。
ビームの仲間を追う間に、橋を渡る汽車が事故を起こし、ラーマとビームが運命の出逢いを果たす。

Wikipedia参考


お互いに素性を知らないまま、言葉を掛け合うこともなく、視線を交わすだけで2人は事故で孤立した少年を救出する。訳がわからない。
私はここが超山場のエンディングなんじゃないか?と思った。本気で。
橋から飛び出す2人を見て勝手に涙が出た。

2人はこれを機に親友、いや、兄弟、いやそれ以上の深い友情を交わす。
Dostiという歌の間、友情を育むシーンがずっと流れているけれど、もっとちゃんと見せて!!!と思った。完全版をお願いします監督…

こちらがDosti


で、
2人が登場するシーンではちょいちょい歌で彼らの気質だとか説明がある。
ビームは水に愛され、ラーマは火に愛されている。火のように熱く激しく燃え上がるために燻り続けるラーマと
水のように清く、馴染み、洪水のように強かで激しいビーム。

一見、火と水という相対する関係に見えるが、打ち消し合うものではない。石油燃料のように炎を大きくさせる液体と、爆発的に燃え広がる爆弾といった関係なのだ。そりゃよく燃えるわ、最高。

この2人の最高で熱い友情が、RRRの最高なポイントのひとつであり、RRRを形造るキーポイントだと思う。そんな最高な2人が織りなすのは劇中で一番山場(2回目)のナートゥダンスである。


𓃒 Naatu、最高のダンス、最高の音楽


かの有名なナートゥダンス


公開2日目、観客は私を入れて4人だけだった。
巨大スクリーンに映し出される爆音のナートゥダンス。隣の席はポップコーンを食べる手を止め、前の席からは、小さい悲鳴があがる。
私はいつの間にか祈るように手を組み、あまりの最高さにまた泣いた。
私達は今一体何を観ているんだ…?と混乱しつつ全員が思っていただろうと確信している。
初見時のあの衝撃は忘れられない。

高速ステップと歌い踊りたくなるようなメロディーが印象的なNaatu Naatu。
ドレスアップして華やかで楽しそうな雰囲気とは裏腹に、かなりの怒りをビシビシと感じる

イギリス人のジェイクが逆上し、「フラメンコもサルサも踊れないだろ」と差別発言をすることからNaatu  Naatuが始まる。幾ら差別的な言動を浴びせられても、ビームとラーマはやり返さない。
倒れたビームの手を取り、その肩に手をあて、初めてジェイクに投げかける言葉が「サルサでも、フラメンコでもない。ナートゥはご存知か?」なの、

め〜ー〜っっちゃくちゃかっこいい〜〜〜ーー!

怒りや暴力で返すのではなく、怒りゲージは保ったまま、神の如き高速ステップと歌で相手を圧倒していく。まさに武力のない戦い。
断固として誇りを捨てず、圧巻のステップで威圧し、そして慈愛を忘れない。
私がずっと見たかったインド映画、これです!!と確信した。



𓃰おわりに


本作は3時間ある。けれど何度も観れてしまう、体感バグ映画だと思う。
終わったあと最高な気分になれる。もはや観るサウナ。
観ていない人がいたらぜひ観てみてほしい!


★★★★★


よき。

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