言葉の宝箱 0017【他人の答えは他人のものでしかない】
『アスリーツ ATHLETES』あさのあつこ(中央公論新社2019/9/10)
結城沙耶は中学2年で出場した
全日本中学陸上広島県大会100メートルハードル女子決勝で転倒し、
失意のうちに陸上部を退部。
親友の松前花奈に誘われ、射撃部に入部するため、
広島の超進学校の大明学園高校へ進学。
沙耶は初めて構えるビームライフルの重さに驚き、
個性豊かな先輩たちに励まされ、童顔の監督、磯村辰馬の指導を受けつつ、未知の競技に戸惑いながらも花奈とともに励む毎日。
オリンピック種目のマイナー競技と格闘する
少女たちの喜怒哀楽を綴った青春スポーツ小説。
・淡々として、適当にやり過ごす。
口で言うのは簡単だが、現実ではなかなか難しい。
大抵は、周りからの同調圧力に負けてしまう。
みんなやっているのだから、やらないと。
そういう気分に流されてしまう P12
・自分が本心から楽しめるものなら、なんでもええ。
自分にぴたっと嵌まってくる何かが、人には必ず一つはあるそうじゃ P20
・高すぎるハードルはもういい P29
・自由だからこそ怖い P52
・未知なものは、いつでも心を騒がす P59
・単純なものを複雑にしてしまう。
それが、人間の厄介なとこ P96
・何かに夢中になっていると、時は知らぬ間に流れていく P105
・問うことは簡単だけど、意味はない、とも思う。
他人の答えは他人のものでしかない P121
・笑うと力が抜ける(略)
緊張しきっていた心身が、少し緩んだ。
息が楽にできる P184